ロバート・ダウニー・Jr
 - Randy Holmes / ABC via Getty Images

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  “ロバート・ダウニー・Jr日本嫌い説”がファンの間でささやかれているが、一体それは本当なのか? そのきっかけになったとされている、『アイアンマン』PR来日時をよく知るソニー・ピクチャーズ・エンターテインメントの丹波あかねさんが当時を振り返った。

 現在公開中の『スパイダーマン:ホームカミング』をはじめ、これまでの「スパイダーマン」映画シリーズの宣伝に携わってきた丹波さん。そして、運命的なものを感じさせるのが、なんと『スパイダーマン:ホームカミング』にも登場しているトニー・スタークことアイアンマンの単独映画の宣伝にもかかわっていたのだ。

 先日、『スパイダーマン:ホームカミング』で来日したのは、主演のトム・ホランドと監督のジョン・ワッツ。やはりダウニーは来ないのか……と“日本嫌い説”が頭をよぎるが、「今回来るかもしれないっていう話もあったんですけどね。ダウニーに対するリクエストは世界中が出していると思います。どこの国にも行けてないのは、撮影だと思います。少なくとも、日本嫌いにはなってないと思います」と丹波さん。

 そもそも、ダウニー来日時に何が起きたのか。「初日に記者会見があって、すごい演出をしたんですよ。ベールの向こうにダウニーが登場すると、ライトが当たって幕が上がるという演出だったんですけど、あのくらいの年代のスターでそういう演出はなかなかやってくれないですよ! たぶんデンゼル・ワシントンくらいかも(笑)。説明せずとも、上手に対応してくれて」「日本のスタッフが慌てていると、ダウニーは『カームダウン、カームダウン(落ち着いて)』って逆になだめてくれたり。あとは、スタッフ全員との集合写真を撮ってくれたんです。自分からそういうことを言ってくれる人に会ったことがないですね」とダウニーのナイスガイぶりを垣間見ることができるエピソードばかり。

 「でも、食あたりにあったのは事実ですね。初日の夜にお腹を壊してしまって、翌日は昼に個別取材、夜にジャパンプレミアがあったんです」と語りだした丹波さんは、「お昼の取材は全部キャンセルになりました。もう、大騒ぎで……。夜のプレミアでは、5,000人が待っているわけです。本当にギリギリまでダウニーが出席できるかわからない状況で。当日のプレミアを担当していた代理店の方は、プレミアの会場で盛り上がるファンを制止している中、インカムで『今ダウニーがホテル出ました!』って聞いたと。それくらいドキドキするような状況だったんです」と話に熱がこもる。

 「それと、そのインカムでの連絡のときに、『今日飛んだ取材は、明日やります』とも言われて。プライベート時間のはずだったのに。それで私たちはプレミアの上映中に、スタッフルームに集まって、取材スケジュールを必死に組みなおして。本当に翌日やってくれたんですよ」と知られざる裏側を明かし、「最初のスケジュール通りに行っていたらそれはそれで済んでいた話ですが、(全キャンセルで)突き落とされた後だったので、上げられたときには倍以上に感動しちゃって。振り回されるのがちょっと快感というか、さすがトニー・スタークって思ってしまいましたよね」と笑っていた。いつかまたダウニーが来日するときには、思う存分日本を満喫してほしいと願わんばかりだ。(編集部・石神恵美子)

映画『スパイダーマン:ホームカミング』は全国公開中