売り上げ構成要素の中のKPI

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事業を立ち上げたものの進展が思わしくなければ、てこ入れが必要になります。しかし最終的な売り上げと利益ばかりを追っていると、なぜ業績が悪いのか、その原因が見つからず、手の施しようがありません。こういった事態を避けるため、使いこなしたいのが、事業がうまくいっているかどうかを見るための指標、KPI(重要業績評価指標)です。

KPIを設定するには、まず目標を測定可能な要素に分解していきます。たとえば「客数」は「営業件数」と「獲得率」。さらに「営業件数」は「営業人数」と「一人あたりの訪問件数」に分解できます。ポイントは、なるべくアクションに結びつけられる要素に分解していくことです。そうすれば対策を打って、結果的にプラスに持っていく芽も生まれてきます。これらの要素の中で、目標に大きな影響を与えそうなものだけ、KPIとして注目します。

KPIはモニタリングのための指標なので、常にその数字を追っていくことが大事です。決算が近づいて、あわてて分析を始めてもダメ。原因を究明し、アクションに結びつけることができて、初めて意味があるといえます。

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【STORY】 ネットでの化粧品販売がついに始まり、2年目の結果が出た。まだ大きな成果は出ていないが、この事業がうまくいっているのかモニタリングし、場合によっては対策を練る必要がある。モニタリングするには、どんな数字をチェックすればいいのだろうか?

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1.KPIを設定する

売り上げの要素をチェックして、どれぐらい予想からブレる可能性があるのか、そのブレが与える影響について考えていく。数字があまり変わらない要素や、影響の小さいであろう要素は除外。そのようにKPIを決めたら、数字の動向を観測する。

KPIとは
⇒重要業績評価指標( Key Performance In dicato rs )。ある目標に向かって業務を進めていくときに、目標の達成度合いを測定する指標のこと。

2.KPIの数字を読み取る

業績が悪かったら、KPIの数字にどれだけのブレがあったか、徹底的に洗い出す。KPIの数値がつかめるかどうかはケースバイケース。購入数や単価のように自社のデータが取れるものもあるが、認知度などは消費者調査を行う必要も出てくる。

3.KPIを基に軌道修正する

今後の対策や中止の判断も含め、計画を練り直す。なお新規事業の立ち上げ時は重要なKPIになる認知度も、認知が広がるとそれ以上増えず、KPIとして機能しないことも。一方で購買率は継続的なKPIだ。事業のフェーズによって、KPIが変化することを覚えておこう。

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【結論】 このままでは赤字になってしまう!
広告費をかけて、4年目以降の成長を狙おう。

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フィールドマネージメント 執行役員 吉本貴志
教育ベンチャー、マッキンゼーなどを経て、現社に参画。事業戦略立案・実行プロジェクトに従事。著書に『はじめての事業計画のつくり方』など。

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(フィールドマネージメント 執行役員 吉本 貴志 文・構成=鈴木 工、岩辺みどり)