米国務省、信教の自由報告書を発表 ティラーソン長官が法輪功問題に言及した。写真は2015年、ニューヨーク国連本部前で静かに気功動作を行う法輪功学習者(Andrew Renneisen/Getty Images)

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 米国務省は15日、米国を除く世界199の国と地域の信教の自由に関する2016年版報告書を発表した。ティラーソン国務長官は報告書の発表に合わせて演説し、信教の自由が酷く侵害されているとして中国とイラン、サウジアラビアなど7つの国を名指した。その中で、法輪功問題についての言及があった。報告書の発表はトランプ政権が発足後、初となる。

高智晟弁護士
「絶対にヒラリー・クリントンに投票しない」

 ティラーソン長官は世界80%の人がまだ信教の自由を享受できていないと指摘し、「トランプ政権は問題改善を取り組んでいる」と発言した。

 また、「過激派組織ISはキリスト教徒やヤジディ教徒などに対し、大量虐殺や人道に対する罪を犯している」と述べ、ISがシリアやイラクでキリスト教や少数派の宗教の信者を弾圧していることに懸念を示した。

 中国に関しては「信仰を実践する数千人を拷問、拘束、収監している」と非難するとともに、法輪功への弾圧を問題視した。また、ウイグルのイスラム教徒やチベット仏教徒の宗教活動に対する制限はますます厳しくなっていると指摘した。

 報告書には、「2016年には、80人の法輪功学習者が拘束中または釈放直後に死亡した。少なくとも3403人の学習者は監禁され、330人は有罪判決が下った。実際に逮捕された学習者の人数はこれを上回る可能性がある」と記されている。

 報告書は3年連続して、法輪功学習者の王治文さんと、キリスト教徒の高智晟・人権弁護士について言及した。

  中国法輪大法研究会の協調役を担っていた王治文さんは、15年の服役を経て14年10月に釈放されたが、その後も当局の監視下に置かれている。アメリカ在住の娘と一緒に暮らすことを希望しているが、水際で出国を阻止された。16年8月、当局は王治文のパスポートを無効にし、18年まで出国禁止と通告した。

王治文さん 
中国税関でパスポート切り刻まれ、出国できず

 2014年、キリスト教徒や法輪功学習者の弁護を積極的に引き受けていた高智晟弁護士は釈放されたが、日常的な嫌がらせを受けている。2016年、これまで受けてきた迫害を描いた本を出版した。刑務所では、歯が全部抜けるほど惨い暴行を受けたことなどを記述。釈放後も、高弁護士は軟禁状態に置かれていた。

 今月13日、高弁護士は行方不明となった。言論活動を続ける高弁護士の存在を恐れる当局が、再び連行したとみられている。

 北朝鮮については、金正恩朝鮮労働党委員長が「深刻な人権侵害や検閲に関与している」と指摘した。脱北者を支援していた中国吉林省の牧師は、北朝鮮の工作員に殺害されたとの報道を紹介した。ほかにも北朝鮮で外国人が拘束された事例を挙げた。

      (翻訳編集・李沐恩)