食後はポリポリ!話題の「食べられるお箸」は食物繊維たっぷりのヘルシー食だった

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食事を終えてなんとなく口寂しさを感じるとき、お箸を噛んでしまうことはありませんか? 子供の頃「お箸は噛んじゃダメ!」と怒られた人もいるでしょう。

「食べられるお箸 畳味」は、食べ終わったあとにかじってOK、食べてOKの異色のお箸。「お箸を食べるって兵糧でもあるまいし!」と思ったそこのアナタ。半分正解です。なぜなら、このお箸、畳の原料であるいぐさで作られているのですから。

お箸なのに、食べられる。お箸なのに、畳味。何から何まで「???」づくしですが、まずは何も考えずに食べてみましょう! 結論から言うと、畳味のお箸はうまくて甘くてサイコーだった!

■そもそもなんで畳味にしたの?

「食べられるお箸 畳味」は、熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会と、丸繁製菓が共同開発したお箸です。食用いぐさを原料としているため、使ったあとに食べられます。

しかし多くの人は、「そもそもなぜ畳味にしたの?」という疑問をお持ちでしょう。その謎を解くには、熊本県といぐさの深い関係を知る必要があります。

熊本県は古くから、畳の原料となるいぐさの産地として知られており、現在でも国内の生産量のほとんどが熊本県産です。しかし、住宅スタイルの洋式化にともない、ピーク時には約1万400戸あった農家が、いまでは約500戸まで減少してしまいました。

「食べられるお箸 畳味」は、いぐさ農家が減少するなか畳の認知度を上げる試みとして世に出されたのです。では、なぜ食べられる製品にしたのでしょう? そこには、「もっと畳を"口”にして欲しい」というユーモアが含まれています。

「食べられるお箸 畳味」は、「お箸なのに食べられる」「畳の風味を口で味わう」というふたつの意外性を突くことで畳のアピールに成功したわけです。はじめは都内・熊本の3店舗で限定販売されていたものが、各メディアやSNSで取り上げられたことで、いまや国内外で話題のお箸となりました。

 

■持った感覚は“ちょい太め”のお箸

実際の「食べられるお箸 畳味」は、ちょっと太めのお箸です。素朴な色合いや、木のような優しい温もりからは原料がいぐさとはわかりません。

食べ物も、普通のお箸と同じようにつかめます。力を入れ過ぎると折れてしまいますが、普段通り使っていればそう簡単には折れません。ちなみに、汁物のなかに入れても、ふやけずに使えます。


■いよいよ食べてみよう!

食事を終えたら、いよいよお箸を食べてみましょう。ホームページの説明によると、一口大の大きさに折ってから食べるのがよいそう。ちなみに筆者はまるごと1本食べる方法も試しましたが、それはそれでワイルドさを楽しめました。けれど、せっかく畳の風味を味わうのですから、少しずつ食べることをおすすめします。

さて、お箸にかぶりついた感想は……?

思ったより固くない! ある程度の固さは予想していましたが難なく噛み砕けました。そして、ほんのりとした甘みがあります。

はじめて食用いぐさを口にしたのですが、まさか甘いとは思いませんでした。これなら、おやつのようにバリバリいけちゃいます。お箸に残ったご飯やおかずの風味とも程よくブレンドされ、食べた箇所によって味が違うのも趣深かったです。個人的には、八ツ橋に近い食感だと思いました。

そしてうれしい特徴がもうひとつ。それは、「結構お腹にたまる」ということ。それもそのはずで、「食べられるお箸 畳味」にはレタス60倍の食物繊維が含まれています。だから、ご飯だけで満腹になれなくても、「食べられるお箸 畳味」が満腹感をアシストしてくれるのです。いつものお弁当に、ついお菓子やデザートを足してしまう人は、それを食べられるお箸に替えることで食べ過ぎを防止できるかもしれませんね。

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畳の意外な顔がわかった今回の製品。いぐさに食用があるのを知ったのもはじめてなら、それが思いのほか甘くて食べやすいものと知ったのもはじめてです。熊本の特産品であるいぐさの歴史や、畳の良さを思い返すのにもぴったりかもしれません。販売価格は、5膳セットで税別1903(いぐさ)円です。

>> 「食べられるお箸 畳味」

 

(取材・文/神戸紅実子)

かんべくみこ/エディター、ライター

編集プロダクション「ゴーズ」に所属。”平成生まれ昭和育ち”ながら、スマホやアプリに関する記事を若者文化に乗り遅れまいと執筆中。東横線ユーザーだが、ときどき中央線沿線にも出没する。