ダイエットにおすすめ! 夜でも太りにくい「夕食レシピ」

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夜に食事をすると太りやすいと言われていますが、その正しい理由を知っていますか? 実はちゃんと原因があるんです。それを少し意識するだけで、夜に食事をしても効果的にダイエットすることができます。今回は、フードデザイナーの須賀いづみ先生に詳しく教えていただきました。

■夜食べると、本当に太るの?

遅い時間に疲れて帰宅……やっととれる夕食はおいしいですよね。でも、夜の食事は太りやすいと言われているし、なかなかおいしく食べられないのも事実です。では、なぜ太りやすいのでしょうか?  フードデザイナーの須賀先生に聞いてみましょう。

◇夜の食事が太る理由

須賀:「摂取したカロリーを、消費しきれないこと」が一番の理由です。夜は、代謝を抑制する副交感神経が優位となるため、消費されなかったエネルギーは体内で脂肪としてため込まれやすくなります。昼間と同じものを食べても夜は消費されにくいのです。

◇食べても太りにくい時間帯

須賀:人は「体内時計」という体のリズムを持っていて、これはダイエットにも大きく影響します。体内時計を整えるタンパク質「BMAL1(ビーマルワン)」は誰もが持ち合わせていますが、このBMAL1の特徴をしっかりと理解しておくのがダイエットの鍵なんです。BMAL1は「肥満遺伝子」とも呼ばれており、これが減少している間に食事をとると太りにくいとされています。BMAL1が最も少ない時間帯は、14〜15時、逆に、最も多いのは22時〜26時の間です。同じものを食べても時間によって脂肪をため込みやすくなってしまうので、ダイエット中は食べる時間帯も意識するようにしましょう。

■ダイエットに効果的な夕食のとり方

同じ食事でも、昼と夜ではカロリー消費が違うことがわかりました。では、ダイエットに効果的な夕食のとり方や必要な栄養素について聞いてみました。

◇ダイエット中でも必要な栄養素

☆タンパク質

ダイエット中に一番大切な栄養素は「タンパク質」です。基礎代謝を上げて余計な脂肪を燃やす働きあります。タンパク質は腹持ちがよいので、ダイエット中のつらい空腹にも耐えることができます。

☆食物繊維

ダイエット中便は、いつも以上に食物繊維をとることを意識しましょう。食物繊維は野菜にはもちろん含まれていますが、豆類、雑穀、海藻、きのこにも豊富に含まれています。便秘やダイエットの敵なので、これらの食材を取り入れ、「デトックスをすること」を意識しましょう。

☆炭水化物

ダイエットといえば「炭水化物を抜く」という方法もよく聞きますが、炭水化物は脳に必要な栄養素でもあるので、「炭水化物を抜くのではなく、炭水化物の量を減らす」ようにしましょう。

◇何時まで食べて大丈夫?

須賀:ダイエット中の夕食は20時までに終えたいところです。また、寝る3時間前には食事をとらないことも重要と言われていますが、BMAL1の関係から寝る時間に関係なく、22時以降に食事はとらないように心がけましょう。

■ダイエットに効果的な「夕食レシピ」

ダイエットに効果のある、夕食のとり方についてわかりましたね。少し食べる時間などを気にかけるだけで変化がありそうですね。では、最後にダイエットに効果的な夕食レシピやどんな栄養素をとればよいのかを教えていただきましょう。

◇栄養素別の夕食メニュー

須賀:今の時代は、「食べてきれいに痩せる」が、ダイエットの基本です。タンパク質やビタミン中心のメニューを心がけましょう。また、1食ごとに食事を徹底管理するのは難しいときもあります。今日は少し食べ過ぎてしまった……というときは、翌日は野菜スープで調整するなど、そのときに合わせた栄養バランスを考えたいですね。

☆【炭水化物&食物繊維】もち麦入り鮭おにぎり

須賀:ダイエット中でも食べたいお米。炭水化物の量は減らしたいところですが、どうしても食べたくなった時のために、もち麦入りのまぜご飯をストックしておくと安心。ほぼ半分の量がもち麦なので、食物繊維もたっぷりとることができます。冷凍できるので、まとめて作って小分けにして保存しておくのがオススメです。お弁当として職場に持って行ってもいいですね。


<材料> ※作りやすい量

・米 1合
・もち麦 100g
・鮭 2切れ
・乾燥わかめ 5g
・しょうゆ 大さじ1
・ゴマ油 小さじ1
・大葉 5枚(お好みで)

<作り方>
1.米は研いでおく。もち麦と合わせ、2合分の水を加え炊飯器の通常モードで炊く。
2.鮭は塩を適量振って(分量外)フライパンで焼いたら、皮や骨を取り除きほぐしておく。


3.(1)が炊けたら、ほぐした鮭、わかめ、しょうゆ、ゴマ油を混ぜ合わせておにぎりにする。お好みで刻んだ大葉をのせる。

☆【タンパク質&食物繊維】鶏胸肉ときのこのサラダ

須賀:ダイエット中はサラダ中心の食事にしたいところですが、毎食野菜ばかりだと物足りなく感じてしまいますよね。鶏胸肉ときのこをたっぷり使ったボリュームサラダなら、満腹感を得られると共にタンパク質と食物繊維も摂取できるので、栄養面でもダイエットにはぴったりです。

<材料>※2食分

・鶏胸肉 200〜250g
★粒マスタード 大さじ2
★はちみつ 大さじ2
★しょうゆ 小さじ1
・エリンギ 100g
・しめじ 100g
・水菜 2束
・アーモンド 5粒

<作り方>
1. エリンギとしめじを適当な大きさにカットする。強火で熱したフライパンにオリーブオイル(分量外)をひき、きのこがしんなりするまで炒め、塩コショウで味を調えておく。


2. 鶏胸肉はひと口大にカットする。中火で熱したフライパンにオリーブオイル(分量外)をひき、両面をしっかり焼き、火が通るまで焼く。

3. ★を混ぜ合わせ、(1)に絡める。
4. カットした水菜の上に(1)のきのこと、(2)の鶏胸肉、刻んだアーモンドをのせたら完成。

☆【ビタミン&食物繊維】食べるデトックス野菜スープ

須賀:5種の野菜を加えたトマトスープ。野菜それぞれのビタミンと食物繊維がたっぷり含まれています。たくさんの野菜が入っているので、食事感覚のスープです。夜ご飯をこのスープに置き換えられたらベストです。

<材料>※作りやすい量

・ 玉ねぎ 1/2個
・ セロリ 1本
・ にんじん 1本
・ キャベツ 1/8個
・ ミニトマト 6個
・ カットトマト缶
・ 顆粒(かりゅう)コンソメ 小さじ2
・ 塩コショウ 適量

<作り方>
1. 玉ねぎはみじん切り、セロリとにんじんは薄切り、キャベツは食べやすいサイズにざく切りにする。

2. 中火で熱した鍋にオリーブオイルを適量ひき、玉ねぎ、セロリ、にんじん、キャベツを炒める。

3. 野菜がしんなりしてきたら、野菜がかぶるくらいの水を加え、ひと煮立ちさせる。
4. ミニトマトとカットトマト缶を加え、弱火で15分程煮込む。コンソメと塩コショウで味を調えたら完成。

■まとめ

これでダイエット中でも必要な栄養がとれ、食べても大丈夫な時間がわかったので、食後の罪悪感もなくなりますね。一日の疲れを癒す大切な夕食のひとときを楽しんで、食後にお茶でも飲みながらリラックスした夜を過ごしましょう。

(監修:須賀いづみ)

※画像はイメージです。