国産チューンドカー最強のライバルになるか!? 巨星メルセデスの強さに迫るこの記事。【前編】は創世記の挑戦、レース界への復帰序章を見てみました。【後編】ではスピードへの拘り、挑戦。そしてAMGのSPLさを見ていきましょう。

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OPTION最高速テストの見本か?
果てしなきスピードへの挑戦

スピードへの挑戦・・・・・それはメルセデスばかりではなく、自動車史の創世記にはクルマの開発=スピードだった。

特に名を馳せたのは1909年に開発したブリッツェン・ベンツ。OHV2万1500ccの200ps1500rpmパワーで、各地のスピード記録を樹立。1911年にはデイトナで228.1km/hをマークした。この時代から流線形が採用されたのは驚くべきアイデアだった。

その後スピードの舞台はサーキットレースへ移されていったが、GPマシンのノウハウを得るためにも速度記録車の研究は続けられる。この速度記録の大きなテーマはエンジン出力であるが、注目したいのは空気との戦いだ。いかに空気抵抗を少なくするか。しかも浮き上がる揚力も下げなければならない。全体的なスタイルもさることながら、ホイールを円盤状にカバーするアイデアは1909年のブリッツェン・ベンツがすでにトライしていたのだから驚く。

記憶に新しいのはC111シリーズだ。1969年に開発、3/4ローター燃料噴射バンケルエンジンの実験車だった。4ローターでは600cc×4で350ps/7000rpmを発生。300km/hに達した。

C111-3はメルセデス得意のディーゼルターボで2999cc、325km/h。ターボ車は403km/hまで達した。

AMG仕様が国産チューンド、最大のライバルか!?
超高級車でもSPL仕様が大人気
チューンド・メルセデス「AMG」

突如、レース界に話題を投じたのが1971年のフランコルシャン24時間耐久レースだった。「AMG」とレタリングされたレース仕様の300SEL6.3が2位を獲得し、たちまち姿を消した。「メルセデスがレース復帰か」と報道されたほどだ。

そして1978年にはモンツァのレースに450SLCが出場して3位入賞した。

AMG社とは3人のパートナーの頭文字だった。メルセデスのチューニングワークスだが、ストリート用のスペシャル版も手掛けている。エンジンチューニング、内外装のグレードアップを施し、さりげないスタイルでポルシェをぶち抜こうというメルセデス・エンスージャストのための会社である。

スペシャル・メルセデスといえば、B+B社のCW311もある。実験車C111-3をロードスポーツ用に開発したような、斬新かつエキサイティングなスタイルだが、B+B社はコーチビルダーである。このCW311のV8/6.3LもAMGでチューンされている。

松本恵二、AMGを駆ける!

「メルセデスのいいところは古さを感じさせないところ。空力が進んでいるから風切り音もしないし、エンジンも静か。でもサルーンだから200km/h以上では高速性はちょっと。これをAMGの足まわりキットやスポーラーで固めるとグッと安定する。エンジンも軽いヘッドチューンで500SEクラスなら240km/h。高速巡行性が国産に比べて抜群だね!」

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超高級車、いつかはベンツ! この時代には、まだまだメルセデス・ベンツは若者には手の届かない憧れのクルマでした。AMG仕様になると、スーパーカーの部類になり、なおさら。しかし、OPTは国産チューンドに拘りがあります。敵を知り、強さを感じ、活かす。それも大事だったんですね。

[OPTION 1982年7月号より]

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

メルセデスの果てしなきスピードへの挑戦!【OPTION1982年7月号より・後編】 (http://clicccar.com/2017/08/16/496914/)