心理カウンセラーに聞いた!共感を求める女性と解決を求める男性の関係

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何らかの問題に直面したとき、女性は夫や恋人から「大変だったね」と「共感」を示す言葉をかけて欲しいもの。しかし男性は、女性の気持ちに寄り添うどころか、なぜか説教じみたアドバイスをし始めたりすることがある。以前「教えて!goo」にも、「説教好きな旦那の対処法を教えてください」という投稿があった。日常の家事について、ご主人から説教じみた批判をされ、反発したい気持ちをおさえている女性からのその投稿に、ユーザーから多数の回答が届いていた。このような男女の気持ちのズレは、なぜ生じるのか。どうすればいつまでもよい関係が築けるのか。心理カウンセラーの椎名あつ子先生に話を伺ってみた。

■相手に求めることの違い

なぜ、女性は男性に「共感」を求めるのか。そしてなぜ、男性は共感するのではなく、解決策の提示をしてしまうのだろうか。

「女性は、男性が自分の愚痴や苦労話を親身になって聞いてくれさえすればよいのです。特に、大変な困難を乗り越えたときなどは、『そんなことがあったのか』『よく頑張ったね』と、寄り添い共感してもらいたいのです。つまり女性はいつも、何らかのアドバイスを求めたり、問題解決をして欲しいと思っているわけではありません。まずは聞いて欲しいのです」(椎名先生)

そんなとき男性が、女性の気持ちに共感しないばかりか、「そうなる要因の一端は、お前にも責任があるんじゃないか?」「だったら〜すればいいじゃないか」と、説教や批判に聞こえるような発言をし、女性を失望させるのはよくある話だ。

「男性は結論の出ない話が苦手です。短時間で合理的に決断したり、論理的に結論を出すことを得意とする脳回路を持つため、悪気があって共感しないわけではありません。このような男女のすれ違いは、『脳の構造の違い』により、ある意味、必然的に生じるのです」(椎名先生)

すれ違いは必然のようだ。

■脳の構造を活かした役割分担

男女の脳の特徴について、椎名先生に具体的に解説してもらった。

「一般的な傾向として、男性は右脳が発達しており、認識力に長け、直観や解決、決断などが得意です。対して女性は左脳が発達しており、言語能力や分析力、コミュニケーション力に長けています」(椎名先生)

はるか原始の時代にさかのぼっても、脳の違いを活かした役割分担のもと、男女は共同生活していたと椎名先生は言う。

「男性が狩猟に出かけ食糧を調達してくる間、女性は周りの人とコミュニケーションを図りながら、子育てをしたり木の実を採ったりしていました。家族のために獲物を獲る男性は、狩りの成功率を上げるため短時間の決断を要します。集団で男性が帰ってくるのを待つ女性には協調性が必要なのです」(椎名先生)

「男性は外で働き、女性は家庭を守る」という風潮は、遺伝子に受け継がれているようだ。

■相手への要望は明確に伝えよう

では、男女はどうすれば上手くやっていかれるのだろうか。

「通常、男性の『共感下手』な部分は脳の構造による場合が多いため、女性は男性の性質を理解し、上手くやっていかれる工夫をすることが大切です」(椎名先生)

男性の共感が得られないのは「脳の構造のせい」と思えば、がっかりすることも腹が立つこともないかもしれない。

「上手くやっていくためには、女性は男性に期待することを明確にするとよいです。『愚痴を聞いて欲しいだけでアドバイスは要らないから』とか『30分だけ私の話を聞いてもらえる?』と相手に求めることをあらかじめ伝えるのです。『◯分だけ』とリミットを提示するのも効果的でしょう」(椎名先生)

男性の方も、都合が悪い場合や気が乗らないときは、理由を伝えるとよいとのこと。

「『明日の仕事の準備をしたいから15分位でもよい?』と伝えれば、女性は納得し時間を守ろうとします。男と女は違う生き物なので、脳の構造の違いを意識し、さらに互いが『今、相手はどういう状況か』という相手への思いやりを持たない限り上手くはいきません」(椎名先生)

親しき仲にも礼儀ありという言葉は、男女の関係においても有効のようだ。

男女の仲はもちろんのこと、親子も友達も同僚も、基本的には「相手を思いやる気持ち」や「感謝する気持ち」を忘れさえしなければ、上手くやっていけるのだろう。思いやりの一言をかけることが大切なようだ。

●専門家プロフィール:椎名 あつ子
2000年「横浜心理ケアセンター」設立。1対1のカウンセリングのほか、複数のファミリーカウンセリングにも対応。モラハラやDV、職場ストレス、発達障害の相談にも多数の実績がある。医療や法律の専門家との連携も可能。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)