シャペコエンセのグローリ【写真:Getty Images】

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 スルガ銀行チャンピオンシップが15日に行われ、浦和レッズがブラジルのシャペコエンセに1-0で勝利を収めた。シャペコエンセのDFグローリは試合後に、決勝点となったPKの判定や、悲劇的な事故からの再建に取り組むチームの現状についてコメントを述べた。

 試合は0-0のまま終盤を迎え、PK戦への突入が濃厚かに見えたが、浦和のFWズラタンがエリア内で倒されたとの判定でPKを獲得。これを阿部勇樹が確実に成功させ、浦和がタイトルを獲得する結果となった。

「もちろん、あれはPKじゃなかった。浦和の選手もその場で、PKじゃないと言っていた」とグローリは判定に不満な様子。「浦和はとても素晴らしく強いチーム。あの判定がなくても彼らは十分に勝てたかもしれないが、結果的には残念な形になった」と試合の結末に悔しさを見せた。

 試合後には、浦和サポーターからシャペコエンセに向けて「世界の舞台でまた戦えることを楽しみにしています」というポルトガル語の巨大横断幕が掲げられた。「日本でのおもてなしに感謝している。最後にああいうメッセージをもらって、とても嬉しく思っている」とグローリは感謝の言葉を述べている。

 シャペコエンセは昨年11月の飛行機墜落事故で多くの選手を失う悲劇に見舞われ、現在はチームの再建過程にある。メンバー補充のため新たな選手が数多く加入しており、グローリ自身もクルゼイロからのレンタルで今季加入したが、もともとシャペコエンセの下部組織からトップに昇格した選手であり、一旦チームを離れたあと2014年にも一度復帰したことがあった。

「自分もあの事故でたくさんの友人を失った。復帰するかどうかについては、感情面で迷う部分もあった」とグローリ。それでも古巣復帰を決めた理由について、「僕は過去のスピリットを知っている選手。それを新しい選手たちに伝えて継承するために、戻ることがすごく重要だと感じた」と心情を語った。

 それでも、失ったものが全て取り戻せるわけではない。「以前のような雰囲気は、二度と戻ってくることはない。大きな傷跡が開いてしまって、それは永遠に閉じないものだ。徐々に良い雰囲気にはなっているが、かつてのような雰囲気が戻るわけではない」と寂しさも覗かせた。

(取材:舩木渉、文・構成:編集部)

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