インターハイ3冠の菊地裕太、驚異の連戦の中でベスト4進出 [全日本ジュニアU18&U16男子]

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「DUNLOP SRIXON 全日本ジュニアテニス選手権 '17 supported by NISSHINBO」(8月8〜17日)は8日目、大阪府・靱テニスセンターでU18のシングルス準々決勝および、U16、U14、U12のシングルス&ダブルス準決勝が行われた。

 U18の男子シングルスでは、昨年の準優勝者で第1シードの清水悠太(西宮甲英高)、昨年のU16覇者で第2シードの田島尚輝(TEAM YONEZAWA)、第4シードの菊地裕太(トップランAIOI)ら上位シードが準決勝に進出。もう一人はノーシードの田中瑛士(東京学館新潟高)が勝ち進んできた。

 U16の男子シングルス準決勝は2試合とも下位シードが上位シードを破る結果に。第4シードの藤原智也(東山高)が第1シードの池田朋弥(誉高)を6-0 7-6(3)で破り、第10シードの山中太陽(西宮TC)は第6シードの松下龍馬(秀明英光高)を6-1 6-1で一蹴。決勝戦は関西勢対決となった。

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 今年、精力的に海外遠征に出て力をつけている田島は、現在日本ジュニアのナンバー2。第7シードの市川泰誠(西宮甲英高)との準々決勝は、昨年のU16の決勝と同カードとなった。一年前に勝ってタイトルを手にしたのは田島。パワフルで安定したストロークと、積極的にネットに出る攻めのテニスで、第1セットを6-1で楽に奪った。しかし第2セットはシーソーゲーム。互いにピンチをしのぎつつサービスキープでタイブレークに突入した。

「競った中でも、焦らずじっくりプレーしようと思っていた」と言う田島が、1-3から5ポイントを連取。一気にセットポイントを握り、1ポイント返されたが、それ以上は試合をもつれさせなかった。

 U16とU18の連覇を狙い、明日はノーシードで勝ち上がってきた田中と対戦する。

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 今大会で大きな注目を集めているのは、インターハイで3冠を達成したばかりの菊地だろう。

「3冠っていっても、パートナーの力やチームの力があったからなので、そんなに自分が大きなことをやったっていう感じはないです」と、本人にプレッシャーや気負いはない。

 快調にここまで勝ち進んできたが、3年前にU14で優勝している白石光(有明ジュニアTA)との準々決勝は苦しかった。第1セットを6-3で取り、第2セットも2ブレークの4-1と勝利は目前のように見えたが、菊地の動きが徐々に鈍くなり、ミスが増え、ついに4-4に追いつかれた。今日は曇り気味だったが、非常に湿度が高く、「暑さにやられた」と言う。

 白石のほうは逆に元気を取り戻していったが、菊地が第9ゲームをブレークして流れをもう一度引き戻すと、両者ともに粘りを見せるラリー戦を制して6-4で締めくくった。

 戦術など冷静に考えられる状態ではなく、終盤の復活については「根性だけです(笑)」と振り返ったが、この2週間に菊池が戦った試合数を数えれば、連戦の疲労がないほうがおかしい。インターハイは各種目とも前半戦は8ゲーム先取方式だったとはいえ、今日まで団体と個人単複を合わせて25試合である。

 それでも明日の準決勝に向けて、気力と体力を振り絞る気概を見せた。相手は国内ジュニア・ナンバーワンの清水だ。

「ここが大きなヤマ。自分がチャレンジャーの立場なので、いろんな作戦を考えてそれをぶつけていきたい」

 なお、清水はインターハイには出場しておらず、単複の勝ち上がりを見ても余力たっぷりに見える。シングルスの準々決勝では第8シードの川上倫平(荏原SSC)に6-2 6-3。その差がどう出るのだろうか。

(テニスマガジン/ライター◎山口奈緒美)

※写真は「DUNLOP SRIXON 全日本ジュニアテニス選手権 '17 supported by NISSHINBO」の18歳以下男子シングルスで準決勝に進んだ、先の南東北インターハイ・チャンピオンの菊地裕太(トップランAIOI)(撮影◎江見洋子/テニスマガジン)