ライブの模様

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the pillowsの山中さわお(g&vo)、noodlesのyoko(vo&g)、Radio Carolineの楠部真也(ds&vo)が2016年に結成したバンド、Casablanca。2ndアルバム『BREAK AN IMAGE』を携えた初のワンマン・ツアーが8月14日東京・高円寺HIGHよりスタートした。

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キャリアの長い3人だが、昨年8月にリリースされた1stアルバム『Another Story』の全9曲がレパートリーのため、その後のライブやARABAKI ROCK FEST.17に登場した際もステージの尺が短く、ワンマンライブは未経験だった。2017年8月14日から会場・通販限定で発売される2ndアルバム『BREAK AN IMAGE』で曲も豊富になり、ようやくワンマン・ツアーが実現。カントリー、ウエスタン、オルタナティヴ、ロックなど、実に多彩な音楽性を、ベースレスの3ピースで繰り広げる彼らのステージは実に軽快でポップ。結成当初はベース不在に若干の音の薄さを感じる瞬間もあったが、ライブを重ねるたびにyokoと山中のギター・アンサンブルが様々な役割を果たす変化が見られ、リード・ボーカルが多いyokoがギターでボトム・パートを支え、自身のバンドよりギタリストの比重が高い山中が変幻自在なリフやリードやカッティングで全体を彩り、楠部のタイトなドラミングがカントリー、ウエスタン感を増幅させる。

昨年までリードボーカル曲がなかった楠部は、これまでのステージでビートルズのカバーなど披露していたが、新作でボーカルを務めた『闇に響く歌声』は名曲。3連のロッカバラードで切なさが胸に沁みた。yokoのコケティッシュなボーカルに山中のコーラスが絡むコンビネーションは本作でより深まり、1stの楽曲と共に繰り広げられる音世界は、聴き手の意識を自在にいろんな国の情景に案内してくれる。

「めったにないんですけど」と切り出した山中のMCは、the pillowsのライブではお馴染み、イケてないタクシー運転手とのやりとりが披露されたが、今回の山中のコワさは群を抜いていたのか、山中の想定以上に場内がドン引きして慌てるひと幕も(笑)。

アンコールに応えてステージを去る山中が「もう曲ないからね」と笑いを誘った通り、結成1年の新バンドが、1st、2nd収録の全曲に加え、PIXIESや同じレーベルのTHE BOHEMIANSのカバーまで盛り込んで、Casablacaの魅力をたっぷり存分に満喫させてくれた一夜だった。

ツアーは8月17日(木)愛知・名古屋CLUB UPSET、18日(金)大阪・心斎橋KING COBRAまで続く。アルバムのリード曲『幌馬車の上の三人』のPVも公開されたので要チェックだ。

取材・文:浅野保志(ぴあ)