ルカク(左上)やモラタ(右下)、ウォーカー(左下)、さらには退団が噂されるコウチーニョ(右上)を含めて、移籍の話題が尽きないイングランド。そのあり方が大きく変貌するかもしれない。 (C) Getty Images

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 シーズンが開幕するまでに移籍市場は閉幕してほしい――そんな希望を口にする指揮官は少なくない。プレミアリーグは来夏から、そんな監督たちの願望を叶えようとしているようだ。
 
 英紙『ガーディアン』や『テレグラフ』によると、プレミアリーグの20クラブの代表者は来月、2018年夏のマーケットから移籍市場の期限をシーズン開幕前に前倒しする方向で協議するという。
 
 現在、イングランドの移籍市場は8月31日までとなっており、プレミアリーグが開幕してからも2〜3週間にわたってマーケットは開いている。
 
 そのため今も、スウォンジーのアイスランド代表MFギルフィ・シグルドソンやエバートンのイングランド代表MFロス・バークリー、サウサンプトンのオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクなど、複数チームの主力の去就が不透明な状況だ。
 
 スウォンジーのポール・クレメント監督は、0-0と引き分けたサウサンプトンとの開幕戦後、「ウチはフラストレーションを感じているし、サウサンプトンも同じだと思う」と、不満を訴えるとともに、移籍市場について、以下の通りに主張している。
 
「シーズンが始まる前に閉じるべきだと思う。先日のプレミアリーグの監督会議でも、我々はそのことを話し合った。大半のクラブが賛成している。だが、実現には全員の賛成が必要かもしれない」
 
 ガーディアン紙やテレグラフ紙によると、その監督会議でワトフォードが反対の意向を示したものの、多くのクラブが賛成に傾いているという。ガーディアン紙は、賛成票が承認に必要な3分の2に達しているかは不明としているが、テレグラフ紙は「かなり進んだ動き」で「承認レベル」にあると報じた。
 
 だが、プレミアリーグが移籍市場の期限を前倒ししても、その他の欧州主要リーグが追随しなければ、大きな問題が残る。他国クラブに主力を引き抜かれた場合、穴埋めの補強ができなくなるからだ。
 
 ガーディアン紙はリバプールを例に挙げ、バルセロナへの移籍が噂されるブラジル代表のフィリッペ・コウチーニョをバルセロナに手放さざるを得なくなった場合、リバプールはその売却益を即座に補強資金に回すことができなくなると綴っている。
 
 しかし、そのリバプールのユルゲン・クロップ監督も「シーズンが始まればチームのプランニングは終わり、というのは道理にかなっている」とコメント。移籍期間の変更に時間を要することは認めつつも、前倒し案に賛成の意向を示している。
 
 巨額のテレビ放映権料を元手とした大型移籍が相次いでいるプレミアリーグのルール変更は、世界の移籍市場に小さくない影響を及ぼすだろう。今後の展開を見守りたい。