冬の風邪との違いは? 夏風邪の特徴と予防と対策

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執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士)


夏にひく風邪も、冬にひく風邪も、どちらも同じ。そう思っていませんか?

実は夏にひく風邪は、冬にひく風邪とは特徴や対策法が少し違います。

今回が、知っておきたい「夏風邪の特徴と対策法」について、ご紹介いたします。

ウイルスの違いによって感染しやすい場所も変わる!

そもそも「風邪」は、医療現場では「感冒(かんぼう)」という言葉で表現されます。

感冒とは、鼻水やくしゃみなど、主にウイルス感染によって急激に発症する呼吸器系の病気です。

感冒を引き起こすとされるウイルスは多数あり、様々な種類に分類され、繁殖しやすい時期も違います。

感冒を引き起こすウイルスの違いが、冬風邪と夏風邪の大きな違いとなります。

冬はインフルエンザに代表されるような、「湿気を嫌い、乾燥に強い」ウイルスが繁殖しやすく、感染もしやすくなります。よって、外出先でもより乾燥している場所で感染しやすくなります。

一方の夏は、「湿気に強く、乾燥に弱い」ウイルスが繁殖しやすく、感染しやすくなります。

夏風邪の代表的なウイルスには、「エンテロウイルス」「アデノウイルス」などがあげられ、プールなど湿気がより高く、乾燥していない夏の行楽地で感染しやすい、という特徴があります。

夏風邪は脱水症状に注意!

夏風邪の症状としてよくみられるのが、「鼻水・くしゃみ・下痢・のどの痛み」です。

どの症状も風邪として辛い症状ですが、夏風邪を引いた時、これらの症状に加えて特に注意したいのが「脱水」です。

風邪をひくと、体は鼻水や咳、下痢を多く出すことで、ウイルスを体の外に出そうとします。

このとき問題となるのが、外に出そうとより多くの水分を鼻水や下痢として出してしまう、という点です。

夏はただでさえ汗などで水分を失われやすいのに、風邪を治すためにさらに体は多くの水分を使ってしまう結果、体内に水分が足りなくなり、脱水症状になりやすくなります。

水分を多くとることは、ウイルスを出そうとする体の機能を応援することにもつながります。

夏風邪をひいてしまった時には、今まで以上にこまめに水分を取り、脱水を予防するようにしましょう。

予防方法は「手洗い・うがい」が鉄則!

夏風邪の予防策としてもっとも有効なこと、それはやはり「手洗い・うがい」です。

手やのどについた風邪のウイルスを手洗い・うがいによって洗い流すことで、夏風邪を予防することができます。

これはプールなどでも同様で、夏風邪を引き起こすウイルスを洗い流すという意味で、プールや海などに入る前後には必ずシャワーを浴びることが、夏風邪予防につながります。

また、気を付けたいのがクーラーの温度。

人間の体は、気温の急激な変化に対応しにくくなっています。

クーラーを効かせすぎ、外の気温との差が大きくなってしまうと、体力を消耗しやすく、ウイルス感染もしやすくなってしまうのです。

熱中症を予防することも大切ですが、夏風邪の原因にもなりえるので、設定温度は28度前後と、やや高めに設定することをお勧めします。


夏は花火やお祭りなど、子供から大人までわくわくする季節です。そんな楽しい季節に風邪をひいてしまうと、せっかくの予定も台無しになってしまいます。

今回ご紹介した予防策をしっかりとって、楽しい夏を過ごしてくださいね。

<執筆者プロフィール>
山村 真子(やまむら・まこ)
看護師・西東京糖尿病療養指導士、一児&犬二匹の母親兼主婦。現在は医療系ライターとして執筆活動中