9日、国会議員25人は宗教家の課税を猶予する「所得税法改正案」を明らかにし、宗教家への課税問題の議論が白熱している。写真はソウル。

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2017年8月9日、共に民主党の金振杓(キム・ジンピョ)議員(代表発議)ら国会議員25人は宗教家への課税を猶予する「所得税法改正案」を明らかにし、同問題への議論が白熱している。この法案が通過すれば、来年1月施行予定だった宗教家への課税が2020年1月に先送りされる。韓国・イーデイリーが伝えた。

法案提出の理由について、議員らは「具体的な細部施行基準及び手続き等が用意されておらず、宗教界が課税時の摩擦や副作用などを懸念している」とし、「(2年の猶予で)課税当局と宗教界の間で十分な協議を経て、徹底した事前準備を終え、十分に広報して初めて実施される宗教家課税法が軟着陸できるようにしたい」と述べている。金振杓議員は「(来年実施すれば)各種葛藤、摩擦が起こるのは火を見るより明らか」と述べた。

来年施行される宗教家への課税所得税法(21条)によると、宗教家の所得は「宗教的な儀式を執行するなど、宗教関連従事者としての活動と関連して、大統領令で定める宗教団体から受けた所得」を意味する。関連所得税法施行令(41条)によると、宗教団体は、「宗教を目的として民法第32条の規定により設立された非営利法人」だ。したがって、来年からは、宗教法人に所属している牧師・僧侶などが得る所得に課税される。

これらの牧師・僧侶らは、宗教法人に属さない宗教家の所得、宗教団体ではないところから受けた収入に「課税の死角」があるとする立場だ。ある関係者は、「シャーマン、僧庵などの宗教法人として登録していない小規模な宗派や団体が非常に多いが、わずか数カ月で課税登録手続きをすべて行うことができるのか」とし、「占い料、礼金など多様な形態の宗教所得があり、どこまでを課税対象所得の範囲と見るか曖昧」と語った。

政府も「課税死角」が生じる可能性を否定はしない。企画財政部の関係者は、「税法上、建設日雇い所得にも課税しているが、現実的には(税徴収が)難しいのと同じように、宗教家への課税を実施しても、行政死角が出てくることがある」と述べた。

しかし政府は、「所得のあるところに税金はある」という考え方から、宗教家への課税実施を、法施行を先送りするほど混乱や葛藤を誘発する問題とはみていない。

むしろ宗教家への課税を来年実施しなければ大きな反論が出てくることが予想される。世論調査機関・リアルメーターのクォン・スンジョン調査分析室長は「来年の地方選挙では、積弊清算の枠組みが強い」とし、「宗教界を既得権とする見方が多く、共に民主党が猶予法案を処理すると、支持率が急落して支持層が離脱する」と予想した。リアルメーターの世論調査の結果(2014年11月20日)によると、宗教家への課税賛成意見が71.3%に達している。

企画財政部の関係者は、「国税庁とともに、下半期中に宗教法人でないところに、所得課税範囲のマニュアルを詳細に作って提供する」とし、「来年からは一般のサラリーマンのように所得が生じた場合には、原則として税金をすべて出すと考えて、宗教家は管轄税務署に申告すればよい」と述べた。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「宗教家への課税は絶対必要」「今すぐにでも課税すべき」「韓国で宗教は職業。課税するのが当然」など、宗教家への課税に肯定的な意見が多く寄せられた。

また、課税逃れをする宗教法人に対しては、「どうせ小規模の宗教法人は税金を出したくても出せるお金はない」と、するコメントが見られた。(翻訳・編集/三田)