15日、光復節(日本統治からの解放を祝う記念日)を迎えた韓国で新たな慰安婦像除幕が相次ぎ、その数は韓国国内だけで80体に達した。写真は釜山・日本総領事館前の慰安婦像。

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2017年8月15日、光復節(日本統治からの解放を祝う記念日)を迎えた韓国で新たな慰安婦像除幕が相次ぎ、その数は韓国国内だけで80体に達した。韓国・国民日報が伝えた。

ソウルの日本大使館前に初めて慰安婦像が設置されたのは、元慰安婦や支援者たちが日本政府からの公式謝罪および法的補償を要求するために開催している「水曜集会」1000回を迎えた2011年12月14日。その3年後には、ソウル市内の梨花(イファ)女子大前に2体目の像が設置され、6年がたった今年は光復節を前に11体の像が新たに設置、その数は韓国全土で80体となった。

日韓政府間で15年末に慰安婦問題をめぐる合意が締結され、日本政府は合意内容に含まれるとされるソウル日本大使館前の慰安婦像の撤去要求を韓国側に対し再三にわたって行っているが、むしろ像の数は増え続けているのだ。

これについて国民日報は、「少女像(慰安婦像)が増えるほど、少女像が持つ象徴性は普遍化される」と指摘するとともに、像設置の動きに肯定的な見方の専門家の声を紹介している。成均館(ソンギュングァン)大のク・ジョンウ教授(社会学)は、「少女像は私たち民族の苦い集団記憶をよみがえらせ、日本との交渉がいかに間違っていたかを悟らせる」と述べた。

また慶熙(キョンヒ)大のイ・テクグァン教授(グローバルコミュニケーション学)は「最近はミニ少女像を自室に置いたり、関連のアクセサリーを購入したりするのが流行している」とし「市民が自発的に(過去の歴史を)記憶するため消費するのは、新たな社会参加の形だ」と説明した。

一方で、慰安婦像を増やすことばかりに執着せず「いかに慰安婦問題を記憶するか」に重点を置くべきとの指摘も一部であるという。6月、光州(クァンジュ)市内の全区に慰安婦像を設置する動きを見守った市民団体「光州蝶」は、「『世界慰安婦の日』(8月14日)と光復節の象徴性は理解できるが、像設置を拙速に進めたり、区役所間の競争として映ることが懸念される」とし、「少女像を立てるプロセスは、適切な韓日関係の樹立と、正しい歴史認識のきっかけにならねばならない」とした。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは、称賛の声が寄せられると思いきや、意外にも懐疑的な意見が多く寄せられている。コメント欄には「こんなにたくさん作ったら価値が薄れるだろう」「何事にも程度というものがある」「各家に少女像を置くって、一体これは何なんだ?」「これは深刻な問題。多くの人の命を救ったり、社会を変えたりした偉大な発明者や、政治家などの像を立ててたたえるのではなく、報復として慰安婦被害者を持ち出して目的を達成しようとする。これではまた別の報復があるだけだ」など、像設置に関連した動きに距離を置くコメントが並んだ。

また、「少女像を増やす一方、日本旅行が大好きな韓国人って…」と、韓国人の言行不一致を指摘する声もみられた。(翻訳・編集/三田)