インスタの写真でうつ状態がわかるかも。色は白黒、頻度は高め

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いま、多くの人がSNSに日々のできごとや思いを投稿しています。

でも、楽しげな近況があったり、ちょっと自慢げな報告があったりするなかで、たまに「この子、大丈夫かな?」と心配になるような投稿に出会うことも...。

内容そのものは楽しそうに書かれていても、更新がいつになく頻ぱんになっていたり、写真がどことなく寂しそうに感じたりするのです。

そんな「勘」みたいなものが、人工知能でデジタルに再現され、うつの診断に役立つことになるかもしれません。

Instagramの写真でうつを見抜く。その特徴は...?

8月に発行された学術誌「EPJ Data Science」によると、先日、ある研究チームが、Instagramの写真をソフトウェアで分析してうつを判定する実験をおこなったところ、人間の医師よりも高い精度での判定に成功しました。

ハーバード大学のAndrew G Reece氏とバーモント大学のChristopher M Danforth氏は、うつの経歴がある71人を含むInstagramユーザー166人から、計4万3950枚の写真を集め、色味や写っている顔、写真に対するコメントや「いいね!」の数などを分析。

その結果、うつ状態にある人の投稿の特徴がいくつもわかってきたのです。

たとえば、フィルターなしの写真が多いこと、使うとしたら白黒の「Inkwell」フィルターが多いこと、色のトーンはより青みがかった、暗い、灰色っぽい傾向があることなどです。

また、顔が写っていることは多くなるものの、写っている人数は少なめになること、投稿頻度は高めになること、受けとるコメント数が増える一方、「いいね!」の数は少なくなることなども明らかになりました。

こうした特徴を使って写真を分析することで、この実験ではうつの人のうち70%を正しく判定することに成功。

逆に言えば、残りの30%の人は見逃されてしまうことになりますが、じつは人間の医師が1回の診察でうつを見抜ける割合はこれより低く、51%しかないのだそう。

つまり、診察のとき、Instagram(またはその他のSNS)の分析もあわせることで、うつに気づけるケースが増え、早期対応が可能になるかもしれないのです。

誰でもかんたんにうつ診断できる未来がくるかも

さらに、この研究はまだあくまで初期段階で、元になったデータも166人分と限られているので、これからデータを増やしたりしていけば、もっと高い精度を実現できるかもしれません。

そして、そんなツールが医師だけでなく誰でもかんたんに使えるようになれば、心配な友だちがいたときに、ツールを使って心の状態を推測することが可能になるかも。

ただ、少し心配なのは、仮にそんなツールを誰でも使えるようになるとしたら、まったく見ず知らずの人が誰かのSNSの写真を元にメンタルヘルス診断をしてしまえるということ。

これは使いかたによっては、うつでない人をうつ扱いしてしまったり、それによって本当にうつに追い込んでしまったりする危険性がありそうです。

Reece氏たちも論文のなかで、「プライバシーの問題は研究段階から十分注意する必要がある」と書いています。

そのため、今後この人工知能が成長していくとしても、あまり誰でもかんたんには使えないほうがいい気がします。

SNSの投稿内容が心配な友だちがいたら、遠巻きに見てるのではなく、直接メッセージを送ったり、声をかけたりしたほうが、より相手の気持ちに寄り添えそうです。

[i-D, SpringerOpen]

写真/Shutterstock

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