進化したアイサイトである「アイサイト・ツーリングアシスト」を搭載したレヴォーグを、公道で試乗しました。アイサイト・ツーリングアシスト搭載モデルには、日本自動車研究所(JARI)と日本サイクルスポーツセンター(CSC)で試乗をしていますが、公道で試乗するのは初めてです。

集合場所は東京港区六本木の六本木ヒルズで、イベントが開催されたのは8月10日。翌日よりお盆休み本番になるということで、都内の渋滞は最高潮に達していました。試乗車として渡されたのはレヴォーグの1.6リットルモデルです。六本木ヒルズの地下駐車場のスロープもレヴォーグだとイージーさがあります。改めて日本ではこのクラスまでが扱いやすい感じました。

さて、試乗は首都高速をメインに行われました。「アイサイト・ツーリングアシスト」の追従機能やレーンキープ機能は高速道路や自動車専用道路で使うことを前提とされています。料金ゲートを通過した時点で、ステアリングスポークに付いているACCのメインスイッチをオン。続いて、「SET(セット)」スイッチを押すことで「アイサイト・ツーリングアシスト」が機能します。

設定速度はセットスイッチを押した瞬間の速度となりますが、その後「+」スイッチを押すことで設定速度をアップ、「-」スイッチを押すことでダウンできます。「+」は「RES(レジューム/復帰)」、「-」スイッチは「SET」と同じスイッチで機能が兼ねられています。つまり、ACCが働いてないときや一時停止時は「SET」や「RES」として機能、ACC作動時には設定速度調整スイッチとなるわけです。今回の試乗では、「SET」した瞬間は45km/hでしたので「+」スイッチを使って60km/hに合わせました。

さて、いよいよ自動運転的なモードへの突入です。アクセルもブレーキもステアリングも操作しません。首都高速はかなり混み合っている状況です。速度はほぼ停止〜60km/h前後まで変化しますが、上手に速度を調整して走ります。前方が空いてしまうと、一気に設定速度まで復帰しようとするため、加速感は強く、ちょっとこれは燃費には不利だなと感じることもありました。

「アイサイト・ツーリングアシスト」は先行車を追従して走行する機能が付いていますが、優先されるのは道路に描かれた車線です。ですので、先行車がインターチェンジで本線を外れたり出口で降りても、本線上を走り続けられるよう設計されています。

今回の試乗では、先行車の動きに左右されることは一度もなく、スムーズに本線上を走り続けることができました。また、試乗時は先行車との車間距離をもっとも短くして走りましたが、それでも前に割り込まれるような状況は起きました。渋滞している首都高速で、完全に割り込みを防ぎながらの追従走行はまだまだ難しいようですが、そもそも無理矢理割り込まれているので仕方ないというレベルなのでしょう。

レーンキープの達成率は速度とコーナー半径によって決まりますが、今回の首都高速試乗では比較的上手にレーンキープしていたと言っていいでしょう。いくつかのジャンクションではレーンキープしきれずにアウト側にはみ出すことがありましたが、緩やかなコーナーであれば問題なくレーンキープします。ステアリングの切りすぎで必要以上に内側に向くことがなかったのは非常にいいことです。

またスバルの「アイサイト・ツーリングアシスト」はレーンキープを独立してオン・オフできるので、速度と車間はクルマ側、車線維持はドライバー側という選択肢もあります。

クルマで遊びに行っても往復の渋滞を考えると、辛くなってしまい結局公共交通機関を選ぶ……などという人もいるでしょうが、この「アイサイト・ツーリングアシスト」が付いていれば、そんな渋滞も気にすることなく移動することができるでしょう。

「アイサイト・ツーリングアシスト」は楽しくクルマを運転するための機能の一端であることを捨てることなく、イージードライブを可能にした機能として評価できます。運転したい状況、運転したくない状況がドライバーのハートのシンクロする部分がしっかりしている。クルマ好きが作った運転支援システムなんだな、と感じさせてくれました。

(諸星陽一)

アイサイト・ツーリングアシストは間違いなくクルマ好きが作った運転支援システム【レヴォーグ アイサイト・ツーリングアシスト公道試乗】(http://clicccar.com/2017/08/15/500890/)