IPOストライカー氏の昨年の稼ぎ頭だったJR九州。騰落率は19.2%とそれほど高くはなかったが、4100株も獲得したため巨額の利益を獲得できた。

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 IPOストライカー氏がIPOにハマったのは’03年のこと。

「当時は今ほどIPOは注目されていなかったのですが、たまたま『オンコセラピー・サイエンス』という銘柄のIPOに当たり、初値で140万円も稼いでしまいました。この時に低リスクで稼げることに気付いて、IPOに真剣に取り組むようになったんです」

 当時も今もIPO投資が稼ぎやすいのは変わらないが、「当選すれば」という但し書きが付く。IPOストライカー氏によれば、「’03年当時と比べると、銘柄の数は増えているものの、IPO人口が増加して当選するのは10倍ぐらい難しくなっている感覚です」とのこと。そこで、IPOに当選するために「できることはすべてやる」という戦略で臨んでいる。

◆50社以上の証券会社で口座を開設し対応

「1つのIPOの抽選に申し込めるのは、主幹事と平幹事を合わせて、6社とか10社ぐらいの証券会社ですが、それらすべてで申し込みます。今、私が口座を開設している証券会社はネット証券と店舗証券も合わせて50社以上ありますが、証券会社によって当選しやすいところと、そうではないところがあります」

 店舗証券のネット口座でおすすめは、大和証券やみずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など。ネット証券は割当株数が少なく、なかなか当たらないものの、マネックス証券はIPOの引受件数が比較的多く、平等抽選なので初心者にも当たるチャンスがある。野村證券は「時価総額の小さな銘柄は、ほとんど当たらない」そうだが、大型のIPO案件では当たることがあるので、口座を持っておいたほうがよい。

 また、証券会社によって当選確率を上げる工夫もあるそうだ。

◆証券会社ごとに当選確率を上げる方法が違う

「例えば、大和証券のネット口座は、預かり資産や取引実績、大和証券株の株主優待により、当選確率がアップします。SBI証券の場合、IPOに落選するたびにもらえるポイントや申し込み口数(資金力)が多いほど当選確率がアップします。こうしたIPOのルールは、証券会社によって異なるので口座数を増やしながら、少しずつ覚えていくしかないでしょう」

 IPOの申し込みをする際に入金しなければならない証券会社も少なくないので、資金移動で手数料のかからないネット銀行は必須。証券口座数が多いとExcelなどを利用して資金管理する必要もある。IPOが集中する時は、申し込みや資金移動などの作業で半日もかかるそうだ。面倒だと思われるかもしれないが、そもそも、IPO投資は、「投資行為というよりは作業に近く、懸賞みたいなものをイメージしてもらったほうがいいでしょう」というもの。

 地道な作業をコツコツ続けていれば、いずれは当たりを引けるようになるはずだ。

<まとめ>

 申し込める証券会社すべての口座を開き、ひたすら抽選に申し込む。証券会社によって異なる独自のIPOルールを覚え、少しでも当選確率を高める工夫をする。この方法でIPOストライカー氏は、昨年、15銘柄に当選し、公募割れは2社のみの13勝2敗だった。

 普通の株式投資と比べ、勝率が圧倒的に高い。それでも、最近は競合が増えて当選しにくいため、店舗証券の営業マンからの割当を強化したいそうだ。

【IPOストライカー氏】
IPO関連のブログランキングで常に上位につけ人気の「IPO初値予想/分析 IPOストライカーの投資ブログ!」(http://ipo-striker.com/)を運営。’03年に会社員から専業投資家に転身。IPO、公募増資、株主優待など幅広く手がけ、’14年に資産1.5億円を達成!

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