騙されても通い続ける、自己啓発セミナーの中毒者たち 「大金を払う抵抗がなくなってくる…」

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「あなたも成功できる!」「引き寄せる」などの心地よい言葉が並ぶせいか、騙される人が一向に減る気配のない自己啓発セミナー。なぜ、人々はそこに引っかかり続けるのか? そこで起きた最新の“事件簿”を追った

◆セミナー通いが中毒に。大金を払う抵抗がなくなる

 杉山みゆきさん(仮名・41歳)と中原久美さん(仮名・35歳)は、成功者なら全員受講したともいわれる、アメリカの著名講師の「認定トレーナー」のスピ系セミナーに参加。受講後は「結婚に対して抱いていた否定的な気持ちが薄れ、結婚できました」という。しかし、杉山さんは離婚し、再婚活中。そして、中原さんも依然としてセミナー通いをやめていない。

「この間も、新幹線で名古屋まで行きました。結婚が人生のゴールではないし、この先は独立したい。そのためにセミナーは欠かせない」

 なぜそんなに通うのかと聞いてみると、「たとえ何も得るものがなくても、勉強しに行ってる自分という自己肯定感を得られるので。アラフォーの独身者がほとんどで、仲良くなって帰りに飲んで帰るのが楽しいです」と話す。

「大人のサークル活動」にしては、値段が高すぎるのでは? しかし、そんな心配は無用だ。加藤和宏さん(仮名・36歳)も90万円のオンラインビジネスセミナーを受講しつつ、現在は別の高額セミナーの受講も検討中だ。

「90万円を払うまでは、それはそれは悩みました。でも、一度払ってしまったらメンタルブロックが外れて30万円程度のセミナーなら安く見えてしまうんですね」となぜか誇らしげな加藤さん。現在は無職だが、「今は自己投資の時期。“巨人の肩に乗って”、“マインドセット”をしっかりすれば成功できる」と自己啓発用語を駆使して抱負を語ってくれた。

 トンデモでも金額が馬鹿高くても騙される人が後を絶たない自己啓発セミナー。そこで味わう非日常感は何ものにも代え難いものなのか……。

― [自己啓発セミナー]に騙された! ―