前回は個人型確定拠出年金(以下、iDeCo)の始め方についてお話ししましたが、iDeCoに加えて2018年1月から「積立NISA(少額投資非課税制度)」という積立投資に特化した新しいNISAが始まることになっています。4月になってその全貌が明らかになり、各種メディアでも取り上げられるようになってきたので、すでに積立NISAをご存知の方も多いと思います。この新しいNISAは、金融庁の「積立投資を国民運動にしたい」との想いの下で制定されているので、オヤジたちの中には、「国が勧めているのだから私も積立投資をしなければ!」と思う人もいるかもしれません。この影響もあり、金融機関では積立投資に関するセミナーなどが増えているようです。でも、このように積立投資が強く奨励されている今だからこそ、それが万能ではない点にも触れておく必要があると思います。そこで、今回は積立投資をする際の留意点について説明します。

積立投資は上昇相場には弱い!

 まず、積立投資を勧める際によく言われるのが「積立投資では、投資した資産の価格が下がったときでもリターンが得られることもあるので、下値に強いです」とのメッセージだと思います。もちろんこれは事実であり、投資対象資産の価格が下がっても、売却のタイミングでそこそこ価格が戻っていればプラスのリターンが得られることもあり、下落を気にすることの多い日本人にとってこの特徴はありがたいのではないでしょうか。しかし、上記とはまったく逆に、投資した資産の価格が上がり続けて、売却のタイミングで価格が下がったような場合には、少しの下げであってもマイナスになることもあり得るのです。通常、投資対象資産の価格が上がっていればプラスのリターンが出ていると考えてしまいますが、積立投資の場合には必ずしもそうなるとは限らないのです。つまり、下落相場には強い一方で、上昇相場に弱いといった特徴があることは、頭に入れておく必要があるでしょう。投資の世界には、魔法の杖のような万能なものはないのです。強みがあれば弱みもあり、それを理解してから始めるべきだと考えます。

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