真夏日が続くこの時季は、いつも以上にビールが飲みたくなるものです。家でも、お店で出されるようなビールを飲むには、いったいどうしたらいいのでしょうか?
「ビールと泡の割合を、グラスの中で7対3になるようにしましょう。じつは、脳がおいしいと感じるのは、視覚に大きく左右されます。7対3に注ぐと泡がキメ細やかになり、その泡を見て『おいしそう』と強く感じるのです」

そう教えてくれたのは、「インフィニット酒スクール」代表・菅田ゆうさん。ということは、のどごしよりも大事なのは見た目なのでしょうか?


おいしい飲み方は、温度と注ぎ方がポイント

「いえ、もちろん、泡は味にも影響する大切な要素です。なめらかで舌ざわりがいい泡だと、ビールの苦みがほどよくやわらぎ、ますますおいしく感じるんです」
そこでビールと泡の割合を7対3にできる注ぎ方と、ビールの種類別のおいしい飲み方を詳しく伺いました。●注ぎ方のポイント

(1)まず高い位置からグラスに、よく冷えたビールを、泡がいっぱいになるまで注ぐ。

(2)泡がおさまったら次にグラスを少し傾けて、グラスのふちに沿うように注ぐ。これを2回行う。そうすると、ビールのきめ細かな泡が上に上がってくる。

「冷蔵庫に入れたビールは約5℃で、注ぎ終えると約8℃になります。日本の一般的なビールは8℃が飲み頃なので、できるだけすぐに飲むのが正解です。一方、『麦芽100%使用』など麦の風味を生かしたプレミアムビールは、10℃以上で飲むのがおすすめ。冷蔵庫から出したら少しおくか、時間をかけてゆっくり飲みましょう。麦のふくよかな味わいが感じられ、ビールの奥深さを知ることができます」

また、ビールの種類によってグラスを使い分けるのもおすすめ。

「一般的なビールは、グビグビと飲みたい人はジョッキ、ゆっくり飲むならグラスで、というように、飲み方のスタイルで選んでください。麦芽100%タイプは本体に丸みのあるワイングラスで飲むと、ほう醇じゅんな麦の香りが広がります。また、香りが豊かなIPAは長いグラス、スタウトはブランデーグラスが好ましいでしょう」

ちなみに、グラスを事前に冷やしておくのは、見た目には涼しいですが、じつはビールの温度にはそう影響しないそう。

「時間がたってもぬるくならなりにくい、ということはありますが、凍らせるとグラスに結露ができて、注ぎにくいなどの弊害もあるので、お好みで冷やしてください」少しのコツで、ビールがぐっとおいしくなります。飲みすぎには気をつけて、暑い夜のビールを楽しんでくださいね。

●教えてくれた人
【菅田ゆうさん】
日本酒やワイン、チーズを中心とする酒類と食の専門知識を提供する専門校「インフィニット・酒スクール」代表。ソムリエやきき酒師、焼酎アドバイザー、酒学講師、ビア・アドバイザーや食養管理士など、酒類と食に精通する資格を有し、コンサルタントやアドバイザーとして活動