動物の肉を一切使わずに、大豆から本物の肉と味や見た目が同じハンバーグを使った「Impossible Burger」に、アメリカ食品医薬品局(FDA)が食品の安全性に関するデータの提出を求めていることがわかりました。

Impossible Burger’s ‘Secret Sauce’ Highlights Challenges of Food Tech - The New York Times

https://www.nytimes.com/2017/08/08/business/impossible-burger-food-meat.html

すでにアメリカでは、ベジタリアンでも食べられるハンバーガー「Impossible Burger」の店舗が展開されています。

植物由来の人工肉を使う「Impossible Burger」がいよいよ全米に店舗を大展開スタート - GIGAZINE



このImpossible Burgerについて、FDAが安全性に関する懸念を伝えてデータの提出を求めているとNew York Timesが報じています。

New York Timesによると、問題となっているのは肉と同じ味、風味、見た目、ジューシーさを生み出すことに成功した「レグへモグロビン」と呼ばれる成分で、天然には大豆の根に含まれていることが知られています。FDAは、Impossible Burgerに含まれる、遺伝子組換え酵母を使って生成される人工的なレグヘモグロビンがアレルギーを引き起こす可能性があると考えており、Impossible Burgerを開発したImpossible Foodsに2015年の時点で安全性に対する懸念を伝えていたとのこと。



なお、レグへモグロビンについてFDAに承認を受けることは法的には要求されておらず、安全性の確認プロセスや調査内容をFDAに報告する義務も課せられていません。FDAの警告にもかかわらずImpossible FoodsがImpossible Burgerを販売することは禁じられておらず、必要があればFDAは販売停止命令などの処分を出して、販売をストップさせられるという運用になっています。

Impossible Burgerの製造に不可欠なレグヘモグロビンは、植物由来にもかかわらず実際の肉と同じ質感を生み出すキーとなる重要な要素であり、「秘密のソース」としてImpossible Burgerの宣伝にも積極的に使われているものだとカナダの環境団体ETC Groupのジム・トーマス氏は述べています。FDAはレグヘモグロビンが食品に使われた前例がないことから、人間に対する安全性の証明を強く求めています。



Impossible Foodsの広報担当者のレイチェル・コンラッド氏は、「Impossible Burgerは、FDAの食品規制に完全に準拠しており、安全です。食べ物に対する透明性の確保はImpossible Foodsの最も大切にしている根幹部分であり、追加的な措置を講じます」と述べ、FDAに対してラットを使った実験から成分が安全であると実証するデータを加えてFDAに提出することを明らかにしています。