大御所アーティストとして活躍するクーンズ氏(写真:AFP=時事)

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 女性器をモチーフとしたアート作品は猥褻か否か──日本では猥褻物としてタブー視される女性器アートだが、海外では芸術として高く評価されている。本誌でも571人の「女性器石膏」を集めたジェイミー・マッカートニー氏をはじめ、幾多のアーティストを紹介してきた。今回紹介するのは、妻との性交を芸術作品に昇華させたジェフ・クーンズ氏(62)である。

 クーンズ氏は、米国・ニューヨークを拠点に世界中で活躍する現代アーティストの大御所で、アンディ・ウォーホルをも超えると評される。美術大学を卒業後、株のブローカーとして働きながら、創作活動を開始。34歳の時に偶然目にしたチチョリーナこと、イロナ・シュターッレルの美しさに目を奪われる。

 チチョリーナは当時、ハードコアポルノ女優にしてイタリアの国会議員だった。クーンズ氏は、つてを頼ってチチョリーナと直接コンタクトをとることに成功。以来、すっかり意気投合し、1989年には2人の性交を描いたフォトアートを発表した。

 その後2人は結婚し、クーンズ氏はチチョリーナとの愛をテーマにした写真や絵画、彫刻などで構成される『メイド・イン・ヘブン』シリーズを発表。1991年から1992年にかけて、アメリカをはじめドイツやスイス、ベルギーなど、世界各国で個展を次々と開催、厳しい論評もあったが熱烈な支持を得てアート界の寵児となった。

※週刊ポスト2017年8月18・25日号