AIは通販ビジネスをどう変える? 海外事例から見る3つのトレンド

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「AI(人工知能)が医療の現場を変える」「AIによってなくなる職業がある」など、なにかと話題のAI。しかしSF映画のような近未来の話ではなく、いまビジネスの現場においてAIはどんなメリットをもたらしてくれるのだろうか。

AIによって売上増が見込めるのであれば、ぜひ自社にもAIを導入したいという企業は多いはず。そこで今回は特に「通販ビジネス」ジャンルを絞り、AI活用が進んでいる海外の現場で、どのようにAIを活用しているのかを事例をもとにご紹介したい。

1. ビジュアル検索

ユーザーの商品検索体験は、これまで商品名や型番、また商品カテゴリや値段などが一般的であった。しかしAIによって実現できる商品検索体験に、ビジュアル検索がある。

ECサイト大手の「アマゾン」は、すでにビジュアル検索を導入している。アマゾンショッピングアプリでは、ユーザーが自身のスマートフォンのカメラで撮影した写真から商品を探すことが可能。型番などを調べるのが面倒な電池や洗剤といった消耗品も、ビジュアル検索機能を使えば「同じ商品をもう一度購入したい」といったときにとても便利だ。

またECサイトへの集客効果の高い画像SNS「ピンタレスト」でも、 ”Visually similar results” という機能をリリースしており、類似商品の検索が可能になっている。

ここ数年で「Clarifai」などのビジュアル検索のためのAPIも出てきており、ビジュアル検索導入のハードルは下がってきた。今後、商品数の多いモール型ECでは特に、AIによるビジュアル検索が一般的になってくるだろう。

2. 会話型コマース

AI領域において、いま最も注目を集めているのがチャットボットではないだろうか。チャットボットとは、「フェイスブック メッセンジャー」や「LINE」のようなUIでユーザーと自動対話をするプログラムのことで、AIによってより高度な会話が実現可能となる。

スマートフォンの普及、そしてメッセンジャーでのコミュニケーションが一般的となったいま、ユーザーが1日のなかで一番時間を費やすメッセンジャー内で企業サービスの接触機会を増やそうと、様々な企業がチャットボット活用に乗り出している。

たとえば「UNIQLO IQ」はユニクロが提供するーチャットボットだ。フェイスブック メッセンジャーでUNIQLO IQと会話をすることで、ユーザーに合う服を提案してくれる。絵文字もサポートしており、ランニングしている絵文字を送ればランニングウェアを提案と、新しい購入体験だろう。

コンバージョンの促進だけでなく、商品検索利用やFAQとして活用できるチャットボットもある。アマゾンの音声チャットボットデバイス「アマゾンエコー」(日本未発売)は、米国では一時期入荷待ちになるほどの人気商品となっている。チャットボットが通販ビジネスだけでなく、日々の生活を変えるほどのインパクトあるテクノロジーであることは間違いない。

3. レコメンデーション

通販ビジネスにおいて、レコメンド自体はさほど珍しいものではない。商品ジャンルや購入履歴からのレコメンドをすでに実施しているECサイトも多い。しかし、AIによってレコメンドの精度をさらに高めるアプローチが今後トレンドとして起こりそうだ。

アウトドアブランド「ノースフェイス」は、IBMが提供するAI「ワトソン」を使ったレコメンデーションを導入している。2015年には、旅先や時期などのいくつかの質問を投げかけられ、回答していくとオススメのジャケットを紹介してくれるサービスを試験的にリリース。ワトソンを活用したアプリケーションを開発しているベンチャー企業「Fluid」の発表によると、この試みはCTR(クリックスルーレート)が60%、使用した人の75%が「また利用したい」と答えるほど、EC業界としては驚異的な数字を叩き出している。

チャットボットによる対話システムとかけ合わせれば、よりユーザーの趣味嗜好を収集することが可能になるため、レコメンドの精度はさらに上がっていくだろう。顧客一人ひとりのニーズに応える、オンライン上のカリスマ店員が誕生するのだ。

AIを活用した通販ビジネスの最先端へ

ここまで、海外の事例から見るAI×通販ビジネスのトレンドをご紹介したが、通販ビジネスにおけるAIの活用法はこれだけにとどまらない。通販ビジネスにおいては欠かすことのできないメルマガも、いまやAIによって購入履歴をベースにした生成が可能になっている。広告領域においても、AIを活用したリターゲティングが進んでいる。

AIを活用した通販ビジネスはもはや近未来の話ではなく、いますでに起こっている展開だ。日本のAI×通販ビジネスの次なる事例を生み出すのは、あなたの身近な企業かもしれない─。

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