救助された子鹿、そのまま暮らすように(画像は『Express 2017年8月11日付「Real-life Bambi! Pet DEER makes herself at home...via the cat flap」(SWNS)』のスクリーンショット)

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イギリスのウィルトシャー州で、男性に助けられた子鹿が今ではすっかり懐いて男性のペットとして飼われているという。可愛いリアル・バンビの姿を『BBC』や『Express』『Inside Edition』ら複数メディアが伝えた。

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ウィルトシャー州マルムズベリーに暮らすジョン・スレーターさん(63歳)は坂道を運転していた時、車に轢かれて横たわっている小型のシカ「キョン(muntjac deer)」を見つけた。すでに死んでいると思ったが近付いてみるとか細い鳴き声をあげ、まだ生きていることが分かった。

動物好きのジョンさんは、生まれてまだ数か月しか経っていないと見られる子鹿を自分の車に乗せ、家に連れて帰った。治療後、子鹿はそのままジョンさんと息子トムさん(24歳)が暮らす家に居着いてしまった。

2匹の犬の他にポニーやリタイヤした競走鳩を飼っているジョンさんは、過去に野生のキツネが家に来た時に餌をやった経験があるようだが、これまで鹿など飼ったことがなくその飼育法を勉強した。“ストロベリー”と名付けられたキョンは現在3歳になり、すっかりジョンさんの家族の一員となっている。

犬用の小さな出入口を器用に使ってジョンさん宅に出入りするストロベリーは、普段はピーチやイチゴなどのフルーツやバラの花びら、緑の葉やタンポポを主食にしているが、時にこっそり犬たちの餌も口にする。またストロベリーは庭にある小さな小屋で寝ているが、寒い時期には毛布を敷いてもらって台所で眠るという。ジョンさん曰く、他のペットらはこの珍入者をさほど気にしていないようだ。彼の4人の孫たちもストロベリーが大好きで、おじいちゃん宅を訪れるのを楽しみにしているそうだ。

イギリスでは鹿肉を食べる人は決して珍しくはないが、ジョンさんは「ストロベリーを食べるつもりなど全くないよ。この子なしでは、ワシはもう生きられないほどだからね」と日々愛情をたっぷり注いで大切に可愛がっている様子が動画からも垣間見える。ストロベリーも命の恩人であるジョンさんが大好きなようで、台所でテレビを見ているジョンさんのところへ寄って行き撫でてもらうまで肘を噛み続けたり、犬たち同様ジョンさんの隣に座って一緒にテレビを見て寛いだりと、すっかりペットとしての暮らしに慣れたようだ。

ストロベリーのために鹿を自宅で飼育する許可証を取ったジョンさんは、「私にもっと経済的なゆとりがあって土地を所有できたら、動物園を作りたいぐらいだよ」と話している。動物好きのジョンさんに発見されたストロベリーは本当に運が良かったが、「私がストロベリーの鳴き声を聞きつけたのは全くの幸運でした。見過ごさずに近寄ってみて良かった。動物を撥ねたら、大丈夫かどうかちゃんと確認すべきですよ」とジョンさんは無責任なドライバーへ苦言を呈している。

画像は『Express 2017年8月11日付「Real-life Bambi! Pet DEER makes herself at home...via the cat flap」(SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)