国民生活センターは8月10日、全国の消費生活センター等から収集した2016年度の消費生活相談、ならびに危害・危険情報について発表した。2016年度の消費生活相談件数は約88.7万件と、2015年度の約93万件から約4万件減少した。

「絶対に解決」と言われ6万4000円振り込み → 「サイト業者の確認はとれませんでした」で終了

契約当事者に占める年代別割合を見ると、最も多いのは70代以上(19.6%)、次に多いのが40代(16%)で、その後60代(15.2%)、50代(14.1%)と続く。30代からの相談は9年連続で減少し12.1%だった。

2014年に67.6万件にものぼっていた架空請求は、2011年に2.1万件まで減少したものの、2012年から再び増加に転じ、2016年度は8.1万件に膨らんでいる。

寄せられた相談内容では、2015年度に相談件数1位だった「アダルト情報サイト」が約3万件減少して2位になり、代わりに、昨年度2位だった「デジタルコンテンツその他」が約9万6000件で1位になった。これは、利用した覚えのないサイト利用料の請求などに関する相談を指すという。

注目すべき動きを見せているのは「興信所」にまつわる相談だ。前年度4308件だった相談件数は7649件にまで増加した。アダルト情報サイトからの請求等に関し、解決を依頼した探偵業者と再びトラブルに遭う二次被害が発生しているためだという。

国民生活センターが昨年12月に公表した資料によると、2016年4月から11月までの間、国民生活センターに寄せられた興信所関連の相談4430件のうち、68.3%がアダルトサイト関連の相談だった。

ある20代の女性は、意図せず登録されたアダルトサイトから高額な請求を受け、ネットで見つけた「無料相談可」を謳う業者に電話相談した。「絶対に解決できる」と言われ依頼したが、6万4000円かかると言われ、先に半額だけでも支払うよう催促されたため、ATMから送金したという。

4日後、女性の元に送られてきたのはビルの写真2枚と、サイト業者の確認は取れなかったという内容の報告書だった。「解決できると言われて契約したのに、説明と違うので返金してほしい」と、改めて国民生活センターに相談を寄せた。

ダイエット食品や酵素食品での体調不良被害も相次ぐ 青汁の飲用で湿疹も

今回の発表では、消費生活相談件数が減少したのに対し、危害・危険情報は2015年度より0.3%増加して1万5153件だった。危害・危険情報とは、商品や設備に関連し、けが、病気等の危害を受けた情報と、危害を受けるおそれがあると見られた情報を指す。

2016年度の危害情報上位3項目は上から順に「健康食品」「化粧品」「医療サービス」だった。健康食品の内訳は、ダイエット食品などを含む「他の健康食品」が1074件と最多で、次が、前年度から約300件増加した「酵素食品」(534件)となっている。症状は「消化器障害」が最も多く51.9%と約5割を占め、「皮膚障害」(31.7%)、「その他の傷病及び諸症状」(14.2%)と続いた。相談事例としては

「スマホで青汁の初回お試しを注文。湿疹が出て体調不良になったと言ったのに、4回の定期購入で解約不可と言う。納得がいかない」(40歳代・女性)
「ネットでお試し500円という酵素を注文したら、定期コースの申込みになっていた。飲むと下痢をしたり体調不良になるし、やめたいが連絡不能」(50歳代・女性)

との声が紹介されていた。化粧品では、注文商品を使用したところ一週間ほど目が腫れ開かなくなったとの被害が聞かれている。医療サービスでは、美容医療機関の施術でやけどをしたとの相談が寄せられていた。