米ミズーリ州セントルイスのチェス会場での式典に出席したガルリ・カスパロフ氏(中央、2017年8月13日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】チェスの元世界チャンピオン、ロシア人のガルリ・カスパロフ(Garry Kasparov)氏が今週、12年ぶりに現役復帰を果たす。米ミズーリ(Missouri)州で開かれるトーナメント戦に参加し、同氏を「チェスの神様」とあがめてきた新世代のプレーヤーたちと対戦する。5日間の「期間限定」の復帰だが、チェス界を沸き立たせている。

 アゼルバイジャン出身のカスパロフ氏は1985年に史上最年少の22歳で世界チャンピオンに輝き、2000年までその座を保持。2005年3月、スペインのリナレス(Linares)で行われたトーナメント戦を最後に引退した。

 そのため、ミズーリ州セントルイス(St. Louis)で行われるトーナメント戦「セントルイス・ラピッド・アンド・ブリッツ(Saint Louis Rapid & Blitz)」への出場に応じたことは、大きな驚きをもって受け止められた。カスパロフ氏は現在54歳と、プロのチェスプレーヤーの平均的な引退年齢を10年以上も上回っている。

 大会では14日から18日まで、同じくロシア人のセルゲイ・カヤキン(Sergey Karjakin)を含むチェス界の大物たちと対決する。ただ、現在の世界チャンピオンであるノルウェー人のマグヌス・カールセン(Magnus Carlsen)は参加しない。

 カスパロフ氏は13日のフェイスブック(Facebook)へ投稿で、今回の参戦は「チェスからの引退の撤回ではなく、5日間の休止にすぎない」と述べ、このイベント後に再びプレーする計画はないと強調している。

 それでも、「バクー(Baku)の獣」と恐れられたカスパロフ氏の復帰はチェス界をどよめかせ、特にセントルイス市では興奮が高まっている。

 米国人のグランドマスター、アレハンドロ・ラミレス(Alejandro Ramirez)はAFPの取材に「その話題で持ちきりだ。カスパロフ氏の対局を見ようとインドや中国からも人が駆けつけている」と語った。

 アナトリー・カルポフ(Anatoli Karpov)との壮絶な対戦でチェス界の伝説をつくったカスパロフ氏は引退後、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)政権を批判する活動などを行ってきた。
【翻訳編集】AFPBB News