暴言夫と離婚を決めた……慰謝料は取れるの? 弁護士に聞いてみた

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些細なことで怒鳴る夫とうまくやり過ごす方法を指南する記事「パーソナリティー障害?些細なことで怒鳴る夫と接するには」を先日リリースした。記事を読んだ人は、パーソナリティー障害を疑われるような相手との生活が、いかに忍耐を強いられるものか分かったはすだ。今回は話を一歩進め、子育てが一段落したり経済的に自立したりしたことで、晴れて離婚できる環境が整った場合の行動について、専門家に話を聞いてみた。

■離婚が認められるケースは?

まず心配なのは、夫の暴言を理由にした離婚請求は認められるのかどうかだ。そして慰謝料は取れるのだろうか。

こすぎ法律事務所の北村亮典弁護士は「程度の問題はありますが、暴言の内容が酷い場合や、軽い暴言でもそれが長期間反復継続され、夫婦の信頼関係・愛情関係を失わせるようなものであれば、離婚は可能であると考えます」と話す。

離婚はできるようだが、慰謝料は? 理不尽な暴言に耐えてきたわけだから認めてもらいたいところだ。

「慰謝料が認められるのは、離婚に至った原因がもっぱら相手方の言動である場合や、離婚に至る経緯において相手からの暴力・不倫などの不法行為が認められる場合です」と北村弁護士。その問題となる言動の程度によって金額が大きく左右されるそうだ。

「不倫や暴力など違法性の強いものであれば慰謝料は高くなる傾向にありますし、逆に、軽い暴言程度のものであれば、慰謝料の金額も低くなる傾向になります」(北村弁護士)

■証拠がなければ離婚そのものも危うい

高額な慰謝料は期待できないようだが、次は離婚交渉を進める際の注意点を尋ねてみよう。

北村弁護士は「離婚の協議や調停で、お互いの言い分が真っ向から対立して裁判になった場合、相手は暴言を否定することが多い。証拠で証明できなければなりません」と話す。証明できなかった場合には、慰謝料はおろか、離婚そのものが認められないという可能性が出てくるそうだ。

「些細な事でもとにかく証拠化しておくことが重要です」と北村弁護士。「例えばスマートフォンやICレコーダーでの録音のほか、日記で日々の状況を記録しておくといったことが効果的」とアドバイスする。

■慰謝料はおろか離婚すら認められないケースも

一方、夫から暴力や暴言があったとしても、慰謝料や離婚そのものの請求が認められないケースもある。「自分が他の男性と不倫してしまい、それが原因で離婚になるような場合」(北村弁護士)だ。

不倫相手と一緒になりたくて、夫を挑発して暴言を引き出しても認められないということか。夫の暴言がつらいからといって他の男性に走ってしまえば、後々不利な立場に追い込まれかねない。くれぐれも注意してほしい。

●専門家プロフィール:北村亮典
札幌市出身。慶大大学院法務研究科卒業。横浜弁護士会に弁護士登録後、横浜市所在の弁護士法人に勤務。2010年4月1日、こすぎ法律事務所を開設。

(武藤章宏)

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