インテルでは1年目でリーグ戦26試合、2年目で24試合の出場…。加入直後のテストマッチでは、MFとして高いポテンシャルを示したが、存在感は時とともに薄くなっている。 (C) Getty Images

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 インテルのルチアーノ・スパレッティ監督が現地時間8月12日、練習を無断欠席したジョフレー・コンドグビアに苦言を呈した。
 
 2015年夏にミランとの争奪戦の末、インテルがモナコから3500万ユーロ(約44億8000万円)で獲得したコンドグビア。だが、フランス代表経験も持つ背番号7は、イタリアでの2年間で、スペインやフランス時代の輝きを放つことができていない。
 
 この夏、インテルはフィオレンティーナからボルハ・バレロやマティアス・ベシーノを獲得して中盤を強化。そのため、ポジションを得られるか不透明なコンドグビアは、移籍を望んでいると言われている。
 
 しかし、前述のように大金を投じてコンドグビアを獲得したインテルだけに、安易な条件で手放すことはできないだろう。コンドグビアにはバレンシアが強い関心を寄せているが、条件面で両クラブは合意に達していない。
 
 そして11日、コンドグビアは「強硬手段」に出た。チーム練習に姿を見せなかったのだ。このため、12日にレッチェで行なわれたベティスとの親善試合にも参加しなかった彼に、インテルは罰金などの処分を科すと見られている。
 
 イタリア『メディアセット』によると、ベティス戦後にスパレッティ監督は「残念だよ。彼の振る舞いは、我々が知る人としての彼の価値を反映していない」と、擁護の言葉をまじえつつも、「彼は自分で自分を罰した」と語り、次の通りに厳しい言葉を口にした。
 
「彼はレンタルでバレンシアに行き、給料も払ってもらうことを求めている。それはあまりに安易な考えだ。合意できていない点があるなら、どちらがそれを譲るかを探りながら、妥協点を見つけるものだよ。(獲得に)費やした金額を考えれば、それはとても困難を伴う作業だ」
 
「彼は悪いアドバイスをされたのだと思う。彼はこういうことができる性格の持ち主ではない」と、入れ知恵をした人間の存在を窺わせた指揮官は、コンドグビアの残留を望む一方で、退団した場合のことにも言及している。
 
「彼は強い選手であり、だからこそ獲得の際に大金が支払われた。移籍する条件が揃わなければ、インテルに残る。中盤に別の選手を獲得するかは、それが決まってから検討しよう。だが、これだけの選手を、そのクオリティーを持つ別の選手を獲得せずに手放すことはできない」
 
 インテルについては、バレンシアDFのジョアン・カンセロやエセキエル・ガライへの関心が報じられているだけに、彼らとの交換トレードの可能性も噂されている。
 
 もはや関係修復は不可能ともいわれるインテルとコンドグビアだが、両者が納得する結末を迎えることはできるのだろうか。