TBSテレビ関係者が小躍りしながら喜んでいるのが、ドラマ『カンナさーん!』の予期せぬ大ヒットだ。今や視聴率二桁をゲットすれば大成功といわれるドラマ界にあって、いきなりの12%をマークしたのだ。
 「一番、驚いたのはTBSのスタッフ。渡辺直美(29)の演技は、ひいき目にみても上手とはいえない。彼女が必死になって演技をすればするほど、ドラマは空虚で味気ないものになっていたからです。正直、初回視聴率は8%台に乗っかれば御の字だと思っていたそうです」(テレビ関係者)

 ちなみに、このドラマは雑誌『YOU』(集英社)に連載された深谷かほる氏のマンガを原作にしたもの。雇われファッションデザイナーとして働くバツイチのカンナさんが、子育てや家事に奮闘する姿を描いている。しかしなぜ、ドラマが当たったのか? 囁かれているのが、ポッチャリ女子の人気台頭だという。
 「ハリセンボンの近藤春菜、おかずクラブの2人、森三中の3人、ブルゾンちえみ、やしろ優、メイプル超合金の安藤なつなど例を挙げればキリがない。テレビ界は未曾有のぽっちゃり女子ブームなんです」(放送作家)

 もっとも、ドラマスタッフはそこまで計算して渡辺をキャスティングしたわけではなかったという。
 「実は、何人かオーディションをしてみて、何とかセリフを回せたのが渡辺だった。TBSとしては10月に1本1億円の制作費が掛かる日曜ドラマ『陸王』の放送を控えている。今回のドラマは、言わば消化コンテンツにすぎなかったとわけです」(前出・テレビ関係者)

 ところが、いざ蓋を開けてみれば7月期ドラマベスト5に入る高視聴率をマークしたばかりか、高いコスパ率を記録したのだ。
 「制作費は日本テレビと同じ2000万円〜。しかも、渡辺のギャラは1本40万円〜。これで視聴率12%超えですから、笑いが止まらないはずです」(編成関係者)

 今回の成功で、早くもNHKから出演依頼が舞い込んでいる渡辺。女優としての成功は時間の問題だ。