[Jステーション-広島ホームテレビ]2017年8月3日放送の広島HOMEテレビ「Jステーション」で、京都の祇園祭でのエコの試みが紹介されました。

京都の夏の風物詩、祇園祭に、今年初めてちょっと変わったテーマを持つ屋台が登場しました。その名も、「もったいない屋台」です。


祇園祭 御池通(江戸村のとくぞうさん撮影、Wikimedia Commonsより)

食品ロス減らす取り組み

京都の夏を彩る、祇園祭。きらびやかな山鉾巡行が祇園大路を練り歩きます。町の中心部に登場した12軒の屋台村は、夏休みの子どもたちで賑わっています。

実はこの屋台村は、環境問題に積極的に取り組む、京都市が開いたエコ屋台村なのです。屋台で使われている食器は、洗って繰り返し使えます。今年は3日間で、およそ1万2000人が訪れ、45リットル入りのゴミ袋120袋分以上のごみを削減しました。

そんなエコ屋台村に、今年新たに加わったのが3軒の「もったいない屋台」です。こちらでは、「形が悪い」「とれすぎ」などの理由で、まだ食べられる食材が捨てられる「食品ロス」削減を目標としています。

傷のついてしまった小さなタマネギで作ったカレーを売っているのは「カンナチュール」というお店。社長の井上和馬さん自ら店頭に立ちます。

井上さんは一昨年、京都でオリジナルの缶詰を開発する会社を立ち上げ、小規模な農家の食材をより有効活用する方法を考えてきました。井上さんは、「あと20年、30年すると、高齢化が進み新規就農の人が不足して、日本の食材が食卓に並ぶのが難しくなるのを、課題としてとらえていた」といいます。

缶詰づくりに使っているのは、小さな厨房だけ。すべて手作業なので、形が悪くて商品にならなかったり、とれすぎたりした食材も、必要に応じてすぐに商品にすることができるのです。

「一番旬でおいしいものなので、それを廃棄するのはもったいない。なんとか加工品にして、生産者にちょっとでも還元できたり、お客さんに喜んでもらえたりする商品ができたらいいと思っています」と井上さん。

世界から注目される祇園祭の場で、井上さんの思いがこもったカレーが売れていきます。食べ物を大切にする意識を京都で発信できたことに、井上さんは手応えを感じ、「『すごく満足でした』っていってもらえたのでよかったです。これからもいろいろやっていきたいと思います」と笑顔を見せていました。

ぜひ日本のあちこちでも、この取り組みが広がってほしいですね。(ライター・石田こよみ)