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もくじ

ーラグジュアリー界の重鎮としてのロールス
ーミュラーCEOが語る「高級車」とは
ーロールス・ロイスとアートの意外な関係

ラグジュアリー界の重鎮としてのロールス

ファントムは長く売られているクルマのひとつ。国賓から富豪、歴史が動く瞬間にこのクルマは付き物だった。

そして8世代目となるファントムが、ロールス・ロイスのボスであるトーステン・ミュラー・エートベッシュによって世に発表された。

高級車が伝統的なセダンからSUVに移ろう中で、ファントムは「ラグジュアリー界の重鎮」としての将来像を具現化したようなモデルである。

ちなみにもうひとつの高級車のカタチとして提言されているSUVのロールス・ロイス・カリナンは、2019年までには市場投入される見込みという。

ミュラーCEOが語る「高級車」とは

ミュラー・エートベッシュによると、「ハイエンドなクルマのなかでSUVが台頭してきているのは、高級車が多様性を持ってきている証です」ということになる。

「伝統的なサルーンに取って代わるのではなく、新しい高級車の在り方のひとつであるので、ファントムの立ち位置を食ってしまうような存在ではない」とも述べている。

現にファントムは毎年、同じようにロールス・ロイスの販売の15%を占める。

彼は「ロールス・ロイスは他のメーカーと競争するつもりはありません。例えばフェラーリとロールス・ロイス、どちらが好きですか? と聞くと『どちらもですよ』と答えが返ってくる、これがラグジュアリービジネスなのです」と説明する。

「多様なニーズに対応したものではなく、夢のように高級な世界を楽しむためのモノであればいいのです」とも。

ロールス・ロイスとアートの意外な関係

ファントムの消費者は現物を見ずにオーダーするというボスの言葉は、ファントムがどれだけよく出来ているのかを物語っている。われわれが初めて対面し、まだ誰も見たことがなかった3月時点でもオーダーが入っていたそうだ。「彼らは信頼してくれているのです」とボスは語った。

つまり消費者にとってはデザインやエンジニアリング等を度外視しても注目せずにはいられない存在であるということ。もしかすると芸術品に近いのかもしれない。

ミュラー・エートベッシュがワクワクしたと語っていたのは、ガラス製ダッシュボード。アートを大切にしているらしいが、このアイデア、ファントムの消費者から出た案だそうだ。

「アートはわれわれの顧客にとって、大切なことのひとつです。まさにこれは、彼らへアートに関する調査を行うなかで実現したアイデアです。このようなやり方、ほかで考えられますか?」とミュラー・エートベッシュ。

たしかにそうだ。ただのクルマではない。

美術館にタイヤが付いている、そんなクルマが目の前にいて、われわれを迎えてくれている。われわれもファントムを快く迎えよう。