【北ミサイル】言葉で北を追い詰めるトランプ米大統領 ミサイル防衛システムに懸念材料も

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 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ大統領が11日、北朝鮮に対する軍事攻撃の準備が整ったとする発言は、米国が軍事攻撃も辞さないという姿勢を歴代大統領や政府高官からは聞かれなかったような激越な言葉遣いで示すことで、北朝鮮を追いつめることを狙ったものだ。

 北朝鮮に対する「軍事的解決策」をめぐっては、国防総省はトランプ政権下で北朝鮮との緊張が高まったのを受けて各種の選択肢を策定し、ホワイトハウスに提出済みだ。マティス国防長官や米軍高官もこの数カ月、軍事力行使の準備は「いつでもできている」と繰り返し表明してきた。

 北朝鮮が実際にグアムに向けて中距離弾道ミサイルを発射した場合、トランプ政権が最初に迫られる軍事的決断は、これらのミサイルを迎撃するかどうかだ。

 米軍は、ミサイルが発射された直後の「ブースト段階」で、イージス艦に搭載された海上配備型迎撃ミサイル(SM3)で撃墜を図る。それが失敗した場合はグアムに配備されている最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル」(THAAD)で対処する。

 しかし、米軍のミサイル防衛システムは技術が未確立との指摘もある。米政権は、ミサイル防衛体制の信頼性が損なわれるリスクを抱えつつ、初の迎撃ミサイルの「実戦使用」に踏み切る事態も予想される。

 一方、北朝鮮に対する報復軍事攻撃では、グアムに配備されているB1戦略爆撃機による北朝鮮の核・ミサイル施設の攻撃に加え、米メディアによれば「海軍や陸軍、サイバー部隊を駆使した総合的な作戦」を準備しているとされる。

 ただ、北朝鮮による反撃を最小限に封じ込める形での軍事攻撃は、日本や韓国と連携した大規模作戦が不可欠で、同盟国との意思統一も急務だ。