【ワシントン=黒瀬悦成】ドナルド・トランプ米大統領は11日、北朝鮮が米領グアム沖に弾道ミサイルの発射を検討中と表明したことについて、ツイッターで「北朝鮮が愚かな行動を取るなら、軍事的解決策を取る準備は整っている」と警告した。

 トランプ氏は「金正恩(朝鮮労働党委員長)には違う道を見つけてほしい」とも述べ、軍事攻撃による報復を強く打ち出して北朝鮮に姿勢転換を迫った。

 トランプ氏は10日にも滞在先の東部ニュージャージー州で記者団に「グアムで何かやれば、世界が今まで見たこともないようなことが北朝鮮で起きるだろう」と述べた上で、「これは単なる挑発ではない。声明であり事実だ」と言明。「金正恩はわが国を著しくおとしめてきたが、今や状況は変わった」と強調した。

 北朝鮮への先制攻撃の可能性についても「今に分かる」と含みを持たせた。

 トランプ氏は10日の別の会見でも、「北朝鮮は炎と怒りに見舞われる」とした8日の発言を受けて北朝鮮がグアム周辺へのミサイル攻撃を警告したことについて「(発言には)まだ厳しさが足りなかったかもしれない」と正当化した。

 一方で「北朝鮮との交渉は常に考慮する」と述べつつ、国連安全保障理事会での対北朝鮮制裁決議の効果は「残念ながら高くないだろう」と指摘した。

 その上で、対北圧力で「中国は取り組みを強化できるはずだ」と改めて期待を表明し、中国が圧力強化に応じれば米中の貿易赤字問題で中国に譲歩する姿勢も示唆した。

 他方、ジム・マティス国防長官は10日、記者団に「軍事的選択肢は当然ある」としつつ、「現在は外交主導の取り組みを続けており、国際社会の結束に成功している」と述べ、外交解決に期待を表明した。