父親の助言もあり、パリSG移籍を決断したと報じられたエムバペ。このメガクラブ垂涎の超新星が動けば、CL制覇という悲願達成もより現実味を増すはずだ。(C) REUTERS/AFLO

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 彼らの辞書に「不可能」や「限界」という言葉は、もはや存在しないのかもしれない。パリ・サンジェルマンがモナコの超新星FWキリアン・エムバペを、1億8000万ユーロ(約230億円)で釣り上げたという。スペイン紙『マルカ』が大々的に報じている。
 
 現地時間8月3日にバルセロナからブラジル代表FWネイマールをサッカー史上最高額の2億2200万ユーロ(約284億円)を引き抜いたパリSG。そのエポックメーキングな交渉は大きな話題を呼んだが、その取引からわずか1週間後、彼らはまたも驚きの交渉を成功させたとされている。
 
「不可能の実現が迫っている」と綴ったマルカ紙が報じたところによれば、パリSGはモナコに移籍金1億6000万ユーロ(約205億円)+ボーナス2000万ユーロ(約25億円)を提示してエムバペ獲得で合意に達したという。ネイマールに次ぐ史上2位の額だ。
 
 また、エムバペの代理人を務める父親は、パリSGからの提示額を見て、エムバペに「パリに行くか、チームに残るかの2つ」と話し、同選手は父親の言葉にうなずいて、5年契約にサインしたという。同紙は次のように記している。
 
「もはや引き返すことはできない。エムバペは周囲の人間の承諾を得たうえで、契約書にサインした。怪物はパリSGの新たなる選手となる。これでこの物語は完結する」
 
 現在18歳のエムバペは、昨シーズンに公式戦44試合で26ゴールをマーク。モナコの17年ぶりのリーグ・アン制覇とチャンピオンズ・リーグ4強進出に貢献した。今夏はマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティ、バルセロナ、レアル・マドリー、アーセナル、リバプールなど名立たるメガクラブが興味を示していた。
 
 なかでも、ジネディーヌ・ジダン監督が獲得を熱望しているというマドリーは、その最右翼とされてきた。エムバペも同胞であるフランス人指揮官の存在に心が傾いていると伝えられ、世界王者はモナコに1億ユーロ(128億円)を支払う準備をしているとも報じられた。
 
 しかし、熱心な交渉を続けていたエル・ブランコ(白い巨人)ですらも、「ネイマールを含めて4億200万ユーロ(約514億円)を市場に費やすパリSGの無謀かつ大胆なプランによって完全に出し抜かれた」(マルカ紙)のだ。
 
 マドリー贔屓で知られるスペイン紙のスクープ報道に対して、フランス紙『ル・パリジャン』は、「両クラブの反応を見る限り、何も起こっていない」と否定。実際、報道通りの額を支払った場合に、パリSGは“あの問題”に直面する。
 
 仮にエムバペと合意に達したとして、ネイマールを含めた514億円という天文学的な金額は、UEFAのファイナンシャル・フェアプレーに抵触する可能性が高い。赤字額が多ければ多いほど科せられる罰も重たくなる同ルールを、パリSGは回避する術を持っているのだろうか?
 
 マルカ紙によれば、早ければ週明けの8月14日に正式発表がされるというエムバペのパリSG入り。はたして、ネイマール獲得で世間を驚かせたパリSGは、エムバペ加入というさらなるサプライズを提供するのだろうか? 注目が集まる。