リボーンドールを見て父親は…(画像は『Inside Edition 2017年8月7日公開 YouTube「Dad Breaks Down in Tears Over Replica Doll of Stillborn Baby」』のサムネイル)

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我が子を亡くし、悲しみから立ち直れずに11年過ごしてきた男性がいる。このほどその心の痛みを癒す素敵なプレゼントが妻から贈られ、男性の目には涙が溢れた。『Inside Edition』や『The Sun』ら複数メディアが伝えている。

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オーストラリアのアデレードに暮らすシェーン・ポイントンさん(44歳)と妻のシャロンさん(46歳)は今から11年前、お腹にいた息子ジェイ=リー君を妊娠22週目で亡くした。

それ以降、シェーンさんは息子の死から立ち直ることができずにいた。悲しみを抱え11年間生きてきたシェーンさんを間近で見ていたシャロンさんは、自分と同じように夫にも癒される気持ちを持ってほしいとリボーンドールを注文した。

実はシャロンさん、19年前にも以前のパートナーとの間にできた娘を妊娠24週目で亡くしていた。その悲しみを癒すために今年初め、オンラインでリボーンドールの広告を見つけて娘の人形を購入した。

リボーンドールは数百種類の中から髪や皮膚の色など自由にカスタマイズすることができ、人間の赤ちゃんと同じ重さで作られるという。価格は800豪ドル(約7万円)以上とも言われており、決して安くはない。

リボーンドールが手元に届いた時、その出来栄えにシェーンさんは驚いた。そして娘の人形を手にして以来、シャロンさんどれだけ心癒されるようになったかということを知ったシェーンさんは、「息子の人形も作ってもらえるのかな」と妻に尋ねた。

その後、息子のリボーンドールも購入したことをシャロンさんが伝えると、シェーンさんは大喜びしたそうだ。シャロンさんは夫のために「22週目で亡くなった息子の生まれた時の姿を想像して注文した」と話している。そして届けられた当日、箱を開けゆっくりと中身を取り出す夫の様子をシャロンさんは動画に収めた。

箱の中には、ラッピングされた赤ちゃんの洋服と人形が収められていた。シェーンさんは一つ一つ丁寧に包みを解きながら、小さな洋服を愛おしむように見つめ、箱の中からリボーンドールをそっと取り出した。

本物の赤ちゃんのような肌触りや柔らかさで作られたリボーンドールの表情を見て、シェーンさんは胸が熱くなったようだ。そして小さな帽子の下にブロンドの髪が現れた瞬間、感極まり涙した。シェーンさんはその後、心境をこのように語っている。

「ジェイ=リーを失った日から、私の人生は前に進むことが全くできませんでした。息子を亡くしたことは、人生で一番辛く悲しいことです。でも、妻がリボーンドールを私のために購入してくれてとても嬉しかったし、実際に見た時は息子に生き写しのような感じで、信じられない気持ちになりました。今はこの人形を息子だと思って、服を選んだり髪を梳かしたりして世話をすることが大好きになりました。このリボーンドールのおかげで、私の心の痛みにもどうにか対応できるようになったのです。」

このニュースを知った人々からは「我が子を亡くすことは辛いけど、人形を代わりに…っていうのはどうだろう」「赤ちゃんは決して人形には置き換えられないものだと思う」「人形に依存したらますます人生、前に進めなくなるのでは」という声があがった。しかし「彼らは何も悪いことはしていない」「人によって、悲しみの癒し方はそれぞれ。この夫婦が人形に痛みを癒されるというなら、誰も批判すべきではない」「どうして子供を失って癒しを求めている夫婦にそんな酷いことが言えるのか」といった擁護の声も見受けられる。

画像は『Inside Edition 2017年8月7日公開 YouTube「Dad Breaks Down in Tears Over Replica Doll of Stillborn Baby」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)