スパイダーマンを演じるトム・ホランド。世界で大ヒットを記録し、続編の製作も決定した

写真拡大 (全2枚)

 トビー・マグワイア(42)やアンドリュー・ガーフィールド(33)が演じたスーパーヒーローの3度目のシリーズ化「スパイダーマン‥ホームカミング」が11日、公開される。

 監督にはジョン・ワッツ(36)、主演にトム・ホランド(21)という新進の2人を大抜擢(ばってき)。若々しく力強い作品に仕上がった。(岡本耕治)

                   ◇

 超人的な能力を得た15歳の少年、ピーター・パーカー=スパイダーマン(ホランド)。彼はトニー・スターク=アイアンマン(ロバート・ダウニー・ジュニア)らが人類を守るために結成した「アベンジャーズ」入りを切望し、街をパトロールする毎日。ある日、彼は地球外物質を使った犯罪を目撃。背後にいるトゥームス(マイケル・キートン)の存在に気づく…。

 巨大なフェリーが真っ二つに割れるなど迫力のある映像満載の本作。総製作費は約1億7500万ドル(約193億円)といわれ、「僕の前作『COP CAR/コップ・カー』の100倍以上だよ」とワッツ監督は笑う。

 「あまりに巨大なプロジェクトだから、自分の責任や周囲の期待なんて考えないようにした。めまいがするからね。自分が見たいと思える映画を作ることだけを考えた」

 最近のスーパーヒーロー映画は暗く深刻な内容が多いが、ピーターはスタークに与えられた特殊スーツに夢中。早々に友人に正体がばれたり、スタークに認めてもらおうと駆け回って煙たがられたりと、大いに笑わせる。

 「自分が15歳のときに、スパイダーマンになれたら楽しいに決まってる。そんな高揚感や興奮、楽しさを前面に押し出したんだ」

 子供扱いされることに不満を抱き、功を焦っては失敗して落ち込むピーターをホランドが好演。誰かに必要とされたい、という切実な思いが心を揺さぶる。ワッツ監督は「演技力もあるし、身体能力が高く、大半のスタントを自らこなした。非常にプロ意識の高い俳優だ」と評価する。

 若く、真っすぐなピーターと好対照を成すのが、敵役のトゥームスだ。世の中の理不尽に怒りを募らせる苦労人の男を、キートンが味わい深く演じている。

 「マイケルは素晴らしかった。じわりと恐怖をにじませたり、コミカルだったりと、あらゆる演技ができる。特にトゥームスがピーターの正体に気づく場面の緊迫感はすごかった。うれしくて、カメラの横でずっとニヤニヤしていたよ」

 ピーターの度重なる失態にスタークは失望し、スーツを取り上げる。孤立無援のピーターは、それでもトゥームスに挑む。自力で大きく成長していく若者の姿が感動を呼ぶ。

 「こんな超大作を無事成功させたのは大きな経験。新しいものへのチャレンジを続けたい」と語った。