「ハイドリヒを撃て!」の一場面

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 1941年、ナチス統治下のチェコに、軍人のヨゼフ・ガブチーク(キリアン・マーフィ)とヤン・クビシュ(ジェイミー・ドーナン)が潜入する。

 目的は、チェコでホロコースト計画を推し進めるナチスのナンバー3、ラインハルト・ハイドリヒの暗殺。2人はレジスタンスの協力を得て、機会をうかがうが…。

 ハイドリヒ暗殺計画の実話をショーン・エリス監督が15年の歳月をかけて映画化した。膨大な資料を読み込んで再現した暗殺決行場面は実にリアル。実行直前のためらいや銃の故障…と見ていて胃が痛くなるほどの緊迫感に満ちている。暗殺は成功するが、今度はナチスによる壮絶な報復が始まる。容疑者に対する徹底した拷問の描写は容赦がなく、メンバーが逮捕寸前に自殺を遂げる場面では、ついほっとしてしまうほど。ヨゼフやヤンたちは追い詰められて全員死亡し、無関係の数千人が殺害された。単純な英雄の物語ではない。強いられた犠牲のあまりの大きさが重く心にのしかかる。12日、東京・新宿武蔵野館などで全国順次公開。2時間。(耕)

 ★★★★(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり ☆は半分)