いつの日からかバストが大きいのは女性の憧れとなり、“巨乳ブーム”とも呼ばれました。それから長い間、ブラジャーも「寄せてあげる」機能が標準装備となり、女性は皆バストや脇まわりの肉を寄せ集め、バストアップに励んでいたものです。

そんな一世を風靡した「寄せてあげるブラ」ですが、最近の女性たちはブラジャーを購入する際、いまだに重視している機能なのでしょうか?

寄せてあげる効果は必要ナシ! ブラジャーで重視するのは「快適性」

実は「サンケイリビング新聞社」が女性を対象に、「ブラジャー購入時にもっとも重視すること」を年代別で調査しており、その結果がこちらになります。

「快適性」だけではなく、年代が上がるにつれ「サイズのぴったり感」も重視する割合が上がっています。

20代以外で圧倒的多数は「つけ心地のよさ・快適性」。特に年代が上がるにつれ比率も上がっており、女性は年齢を重ねるごとにその傾向が高くなることが分かります。一方「寄せてあげる」に代表される「身体への機能性・補正効果」は、どの年代でも少数派!特に若い20代では、補正効果よりも「色・デザイン・素材」を重視している人が多く、もはやブラジャーによるバストアップ効果はほとんど期待していないようです。

年代問わず女性の6割はユニクロのブラジャーを着用

次に紹介するのは、同調査の「直近三年間で購入した下着のブランド」。こちらも興味深い結果となっています。

地味に検討している「しまむら」にも注目。ほか、男性下着メーカーのイメージが強い「グンゼ」も人気です。

こちらは年代問わず女性全体の調査結果ですが、1位の「ユニクロ」は20代から60代すべてでトップ。特に支持率が高いのは20代(68.8%)で、約7割がユニクロのブラジャーをつけている結果となっています。一方ほかの年代をみると、30代62.0%、40代は56.5%、50代57.0%、60代60.6%がユニクロ。つまり女性の半数から6割は、ユニクロのブラジャーをつけているのです。

ユニクロのブラジャーといえば印象深いのが、佐々木希さんのテレビCM「ワイヤレスブラ」。ワイヤーがなく着心地を重視したつくりになっており、このコンセプトがまさに前述の「つけ心地のよさ・快適性」を重視する層にマッチしたようです。

そんなユニクロのブラジャーを愛用する層が半数以上を占める女性たちですが、お手入れはどのように行なっているのでしょうか?こちらの調査結果をみてみましょう。

ブラジャーの洗濯方法

1位 洗濯機の標準コースで洗濯……66.5%

2位 洗濯機のドライコースで洗濯……21.6%

3位 手洗い……11.9%

一般的なブラジャーいえば、かわいいレースやビジューがついており、ワイヤーや金具などが入っているイメージが強いもの。そのため洗濯の際は手洗いか、洗濯ネットに入れてドライコースでやさしく洗うことが推奨とされてきました。しかしユニクロのワイヤレスブラをはじめとする最近のブラジャーはシンプルなデザインのものが多いせいか、洗濯機の標準コースで対応している人が6割以上もいるのです。

洗濯機の標準コースで洗うことができるのは便利ですが、下着の特別感は失われる?

気が付くと、時代とともにブラジャーが“ファストファッション化”しているのでしょうか?リーズナブルで機能性が高く、お手入れも楽なのはたしかにいいことです。ただその一方で、ブラジャーに秘められた“繊細さ”が失われているのは、少々寂しい気も。これも時代の流れでしょうか?そんな、女性のブラジャー事情に対する男性の見解も聞きたいものです。

【調査概要】
調査媒体:サンケイリビング新聞社公式サイト「リビングWeb」「シティリビングWeb」「あんふぁんWeb」
期間:2017.07.05〜07.09
調査対象:全国の女性 / 有効回答数:1176人(平均年齢:44.3歳)