社会人は日経新聞より「受験参考書」を読め

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マッキンゼー・アンド・カンパニーなど要求水準の高いビジネスの現場を渡り歩き、「可能な限り優れたパフォーマンスを実現するためにはどうすべきか?」と試行錯誤してきた著者が提案する、ビジネスパーソンのためのまったく新しい学習法『新・独学術――外資系コンサルの世界で磨き抜いた合理的方法』。佐藤優氏が「ビジネスパーソンにとって本当に役に立つ最良の書」と絶賛するなど話題の同書より一部を特別公開する。

ビジネスで使える「知識」を増やす

 賢くなるために、最も重要なのは「知識」です。知識がなければ出来事や情報を解釈することができません。ビジネスに関係のない、不要な知識だと思っていたことがのちのちビジネスに役立つことは多々あります。その意味で、知識、それも社会やビジネス全般に関係する膨大な知識を身につけることは、賢さを身につけるための必須条件です。

 私は葉巻(シガー)愛好家なので、葉巻を例にとりましょう。仮にあなたが、シガーバーに行ったとします。そこには数多くの葉巻が置いてあるはずです。一本数百円のものから、数千円のものまであるはずです。

 では、そこで、自分に合った最高の葉巻を選ぶことを考えてみてください。

 どうでしょう。もしあなたに葉巻についての知識が一切なければ、そもそもどう選べばいいかすらわからないのではないでしょうか。たとえIQが高かったとしても、品質、味の違いなど想像もできないと思います。複数の葉巻の銘柄を見ても、何がどう違うのかわからないでしょう。

 これが知識のない状態、そしてそれゆえに物事の評価や判断ができない状態です。

 また、「仮にシガーバーに行ったとします」といいましたが、そもそもシガーバーなんてどこにあるのかもわからないかもしれません。あるいは、いつも通っているバーに、最高級のキューバ産葉巻が置かれていることにも気づいていないかもしれません。

 つまり、知識がなければ、現実の物理空間で起こっていることを認識することもできないのです。

 逆に、葉巻について詳しい知識があればどうでしょう。

 入ったバーに葉巻が置いてあるのに気づくことはもちろんのこと、保管状態を見れば、その店がどれくらい葉巻を丁寧に扱っているかを理解することもできます。

 さらに、バーテンダーや隣の客と話すことであなたの葉巻の知識をもっと増やすこともできるかもしれません。さらにいえば葉巻ひとつから世界情勢に思いをはせることも可能です。たとえばコイーバ(キューバの最高級ブランド)の入荷状況を知れば、米国とキューバの政治的関係を推察できます。両国の関係が改善すると、日本ではなく米国への流通が増えるため、日本、とくに地方での入手が困難になるからです。

 つまり、知識があればより多くの物事を認識したり適切な判断を行ったりできるだけでなく、そこからさらに深い知識を身につけることも容易になるのです。

 同じことが、ビジネスについてもいえます。基本的な経済や政治用語、哲学や心理学の概念がわかっていなければ、この世の中の動きを正確に認識したり、解釈を加えることはできません。逆にいえば、知識があれば、ほかのビジネスパーソンも読んでいる日経新聞を読んでいても、より深いレベルで理解し、見識を広げ、ほかの人が持ちえない視点で説明することができるわけです。

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