自分の年収が同世代と比べたときに平均的なのか、それとも高いのか低いのかというのは意外とわかりづらいもの。それを、政府統計の数値をもとに年収分布を作成、偏差値算出の公式に従ってデータ化し、性別・年齢・都道府県・年収を入力するだけで偏差値がわかるようにしたものが「年収偏差値チェッカー」です。

年収偏差値チェッカー

http://nenshuhensachi.com/

制作したのは「わかり手」氏(@ganbare_zinrui)。

サイトの構成は非常にシンプルで、名前(任意)・性別・年齢・都道府県(勤務先所在地)・年収を入力するだけ。名前は結果表示用なので、入力しなくてもOKです。



たとえば、東京都の会社に勤める25歳〜29歳の男性が年収400万円だったとすると、年収偏差値は「53.15」となります。結果画面の「#年収偏差値チェッカーをツイートする」をクリックすると、年収偏差値・性別・年齢・都道府県の情報がツイートされます。年収が直接表示されるわけではありませんが、特定することは不可能ではないので、ツイートするにあたっては注意が必要です。



しかし、元となるデータは都道府県別で集計されているため、同性別・同年代・同年収でも勤務先の所在都道府県が異なるだけで年収偏差値は変わってきます。

先ほどの男性の勤務先が大阪府だった場合、年収偏差値は「56.35」に。



また、沖縄県だと年収偏差値は「61.73」となります。



性別でも差が見えてきます。先ほどと同様、東京都の会社に勤める25歳〜29歳の年収400万円の人物を設定し、今回は「女性」にしてみました。すると年収偏差値は「58.11」に。東京都の会社に通うこの年代の女性の年収は、男性に比べてやや低いことが読み取れます。



同設定で大阪府に変更したときの年収偏差値は「63.18」。



そして沖縄県だと「74.33」に。



なお、元データの集計時の最大設定が「年収1500万円以上」となっているため、年収のところは1500万円に設定しても10000万円(1億円)に設定しても、同じ年収偏差値が表示されます。制作者のわかり手氏によると、全国区での偏差値を出したい場合は石川県を使うのがよいかもとのこと。



ちなみに、年収を偏差値化する試みは2017年1月にブログ「RepoLog」が行っています。試みは最初は正規分布で行われましたが、正規分布ではなく対数正規分布であるという指摘があったため、対数正規分布を利用したものが改めて公開されています。

年収を"偏差値化"した世界…対数正規分布利用Version - RepoLog│レポログ

http://www.sekkachi.com/entry/New_income_deviation

2017年8月には「年収の分布が本当に対数正規分布に従っているのか」を改めて確認しています。こちらもぜひ目を通してみてください。

年収は対数正規分布に従うかグラフ化して検証してみよう - RepoLog│レポログ

http://www.sekkachi.com/entry/nenshu_hensachi_check