高齢出産にまつわるお金の悩みといえば、教育資金と老後資金のやり繰りです。子どもが高校に入学する時期に夫は退職。教育費のピークを迎えるといわれる子どもの大学在学期間に備える必要があります。そんな悩みを持つESSE読者の家計を、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに診断していただきました。


教育資金や老後資金が心配2年前、41歳で子どもを出産。教育資金や老後の資金が心配です

●相談者

小林香里さん(仮名) 静岡県・43歳(専業主婦)
夫46歳(会社員)、長男1歳、母70歳

●お悩み

不妊治療の末、2年前に長男が誕生。治療にお金がかかったうえ、昨年は自宅(同居の母の家で築40年)の修繕費用がかさみ、貯蓄は120万円のみ。長男が高校生の頃に夫は定年を迎えるので、将来の教育資金や老後資金が準備できるか不安です。●小林さんの家計収支

<収入>

夫の月収(手取り) ¥330,000
妻の月収(手取り) ¥0 ←check1
児童手当 ¥15,000
収入合計 ¥345,000

<支出>

住居費 ¥0
食費 ¥30,000
外食費 ¥10,000
電気料金 ¥13,000
ガス料金 ¥10,000
水道料金 ¥4,000
通信費(固定電話、プロバイダーなど) ¥12,000
(携帯電話2台分) ¥12,000
日用雑費 ¥5,000
レジャー・交際費 ¥15,000
子ども費 ¥10,000
クルマ費2台分(駐車場代) ¥15,000
(ガソリン代) ¥8,000
自動車保険料(年払い積立) ¥3,000
こづかい(夫) ¥80,000 ←check2
こづかい(妻) ¥20,000
生命保険料(夫) ¥7,800
生命保険料(夫) ¥22,200
医療保険(夫婦2人分) ¥17,500 ←check3
学資保険料 ¥13,800
こども共済 ¥1,000
貯蓄(児童手当分) ¥15,000

支出合計 ¥324,300
収支 +¥20,700
ボーナス収入 ¥700,000
現在の貯蓄 ¥1,200,000<畠中さんの診断>定年まで14年。まずは、こづかいと保険料の減額を

小林さんが懸念しているように、夫の定年まであと14年。この間に教育資金はもちろん、老後資金、さらに現在住んでいる家は、将来住み替える可能性が高いので、しっかりと貯蓄プランを立てて備えてください。

具体的には、教育資金は学資保険(満期金約300万円)と児童手当の貯金(約200万円)を継続。家の改築費用も含めた老後資金は、夫の生命保険(60歳時の解約返戻金約600万円)と退職金に加え、これからの貯金でまかなうといいでしょう。

実現のために、まずは夫のこづかいと医療保険から2万2000円の出費をカットし老後資金に回します。さらに、子どもの幼稚園入園をメドに、妻も働くことができれば貯蓄はもちろん、家計もラクになるので、ぜひご検討ください。目標の収入は8万円。そのうち4万円を養育費や教育費など月のやりくりに回し、教育資金と老後資金に2万円ずつ貯蓄するようにしましょう。check1 月2万円でも15年間で360万円の貯蓄が可能

児童手当しか貯金できていない現状では、子どもの教育費が増えるにつれて赤字になり、学資保険も継続できなくなるリスクが! 子どもが成長したら同居の母に子育てを手伝ってもらって、妻も働くことを検討してみて。月8万円の収入があれば、4万円を教育費と養育費など月のやりくりに回し、残りの4万円は2万円ずつ教育資金と老後資金として貯蓄しましょう。15年間働けば、教育資金と老後資金は360万円ずつ貯まることに。check2 仕事の経費と分けて考え、ムダな出費を削り1万円減を

夫の仕事は水道工事。現場での差し入れや工具の購入が必要とはいえ、経費込みのこづかいが8万円は多すぎます。純粋なこづかい3万円(手取り月収の10%)と経費4万円に分け、1万円減を目指しましょう。月で増減がある経費は、少ない月は取りおいて多い月に充ててやりくりしてもらいましょう。漠然と7万円を持っているより、使い方が丁寧になって無理なく予算に収まるはずです。check3 特約が多く割高な保険は解約。かけ替えで保険料カット

今の医療保険は特約が多いため、保険料が割高。がんや三大疾病などの特約は、あれば安心ですが、保険料が負担で貯蓄できないのでは本末転倒です。基本的な保障に絞ったシンプルな保険にかけ替えましょう。保険料は夫2722円、妻2202円※。今より1万2000円以上カットできます。(※保険料は、オリックス生命「医療保険新cure(キュア)」、入院日額5000円、終身払い、男性46歳、女性43歳で試算)●教えてくれた人
【畠中雅子さん】
ファイナンシャルプランナー。新聞・雑誌・ウェブなどに連載をもち、全国でセミナーや講演を行う。著書に『覚えておきたい!お金と節約の基本88(別冊エッセ)』(扶桑社刊)など

<イラスト/平井きわ 取材・文/ESSE編集部>