国連安全保障理事会は5日、北朝鮮産の石炭、鉄鉱石、鉛、海産物などの輸出を完全に禁じる内容を含んだ制裁決議2371号を全会一致で採択した。発効は採択から30日後だが、北朝鮮から中国への海産物輸出がすでに急減し始めたと、米AP通信が報じた。

北朝鮮国境に面した遼寧省丹東の商人と漁民によると、中国当局は4日から北朝鮮産海産物の取り締まりを強化した。罰金を恐れつつも北朝鮮との取引を続けている業者は少数に過ぎないという。

丹東市のデイリーNK情報筋によると、国境を流れる鴨緑江沿いの通りは深夜まで、公安局のパトロールカーが複数台行き来し、厳重な警戒を続けている。通常、国境警備は同じ公安局でも辺防部隊(国境警備隊)が行なうが、一般の警察車両まで動員されている異例の状況に、現地の貿易業者は当惑している。

一方で、小規模な取引、つまり密輸は依然として続けられている。

中国の漁民は、黄海上で北朝鮮の漁民からカニ、フグ、サバなどを受け取り、酒、台所用のガスボンベ、野菜などを提供する物々交換の形で取引している。海産物には原産地表示ががあるわけではないので、取り締まりに遭ったとしても「自分たちが獲ったものだ」といくらでも言い逃れができるというわけだ。

取り締まりは強化されたが、ある漁民は「中国は本当に制裁を執行できるのか」「何千人もの食糧がかかっている取引だ」として、このような取引は制裁の影響を受けないだろうと見ている。

丹東市内の市場では、北朝鮮産の海産物が売られている。ある商人は「多かれ少なかれ制裁の影響はあるだろうが、漁民たちは抜け道を見つけるだろう」と述べた。

デイリーNKは7月、北朝鮮の船が中国の岸にやってきて密輸を行っている状況を報じたが、それほど露骨なやり方が続いているかは定かではない。

しかし、1400キロにも及ぶ中朝国境の全域で目を光らせるのは非常に困難であるため、今後も手を変え品を変え密輸は続けられるだろう。

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