もっか世界ランク9位の錦織圭(27)は今週、ロジャース杯(カナダ・モントリオール、マスターズ1000=ハードコート)に第5シードで出場。初戦はG・モンフィス(30・同22位)と対戦したものの、フルセットの末逆転負けを喫した。

 ここまで通算11勝の錦織は、14年の全米オープン準優勝で国内にテニスファンを激増させたが、それ以後の成績はパッとしない。目標の4大大会(グランドスラム)制覇どころか、それに次ぐ格付けのATPマスターズ1000も未勝利。今季は格付けが上から4番目のATP250にも勝っていない。一時は4位まで上がった世界ランクも今は9位までダウン。その責任を押し付けられているのが、15年に錦織との交際が発覚したモデルの観月あこ(25)だ。

 これまでも、彼女の存在が錦織の成績に悪影響を与えているという報道はあるにはあった。テニス関係者の間では、「錦織の両親やコーチのマイケル・チャン(写真円内)は2人の交際に反対している」という情報も飛び交っていた。それを証明したのが、今週発売の週刊新潮だ。「『錦織圭』を迷わすモデル恋人の告白」というタイトルの記事には、2人の熱愛ぶりや、錦織の父、観月のコメントなどが掲載されている。そこには、錦織の父が観月を「悪い娘」と言ってよく思っていないことや、彼女の存在が錦織の不振の原因のひとつであることなどが記されている。

 確かに、芸能人としては無名に近い彼女の評判はあまりよろしくない。真偽はともかく、ネットでは悪評記事が数多く見られ、ある芸能関係者も「笑顔がかわいい美女だが、言動に品がない。ま、年収が35億とも40億円以上ともいわれる錦織さんと売れないモデルでは釣り合いが取れないのは確かでしょ」と言って笑う。

■「むしろお似合い」

 だがしかし、仮に彼女が「いわくつきの性悪女」だとしても、錦織がビッグゲームに勝てないこととは無関係だ。

 毎年4大大会を取材している武田薫氏(スポーツライター)が言う。

「テニス界には不倫問題でグチャグチャになりながら世界ランクの上位をキープしている選手だっているし、そもそも錦織は女性に夢中になって我を忘れるタイプではない。テニスに対しては非常にまじめで、女性と話すにしても話題はおそらくテニスのことくらいしかないでしょう。テニス自体は面白いけど、女性から見たら一緒にいて面白い男ではないと思います。周囲はよく、前の元新体操選手の彼女(北京五輪代表の坪井保菜美)は控えめで良かったとか、料理が上手だったとか言います。だけど、錦織の価値観の中で料理がどれほどのものでしょうか。パリに来て何を食べたのかと聞かれ、日本料理と言うような男ですからね。気の利いた女性なら最初から錦織にはいかないと思う。前の彼女にはおそらく、フラれたのではないか。いまの彼女はむしろ、お似合いですよ」

■長期的な展望が見えてこない

 成績に関しては、テニスに詳しいスポーツ心理学者の児玉光雄氏(追手門学院大客員教授)が、技術とメンタルの問題と指摘する。

「今季の錦織選手のサービス・レーティングは昨季の30位から36位に落ちた。しかも、ファーストサービスの入る確率は61%と低い。ファーストサービスはスピン量より速度を重視していると思いますが、スピードをやや落としてもサーブを入れる確率を上げたい。メンタル面に関しては、タイブレークの勝率やブレークポイント獲得率、ファイナルセットの勝率など、重圧のかかる場面の成績を表したアンダープレッシャー・レーティングに出ている。昨季は4位ですが今季は18位。タイブレークを取る確率は64%から51・7%まで悪くなっている。プレッシャーのかかる状況で弱くなったのは感情の起伏が激しいからです。以前はポイントを取っても取られてもポーカーフェースでしたが、今季はラケットを投げつけるシーンも目立ち、次のプレーまでに気持ちを切り替えることができない。この2点は28日開幕の全米オープンに向けて大きな課題です」

 前出の武田氏は、「今季の成績が芳しくないのは、しっかりとした目標を立てて、それに沿ったスケジュールを周りも含めて組めないことが大きいと思う。何が目標で、それを達成するために何が必要なのか。コーチは今のままでいいか。今の錦織には長期的な展望、戦略が見えてこない」と言う。

 第2シードで臨んだ先週のシティ・オープン準決勝では世界8位のドイツの若手、A・ズベレフ(20)に、まったく歯が立たずにストレート負け。今の錦織は成績不振というより、成長が止まっている印象が強い。それは実力不足やメンタルをコントロールできない自身の問題であり、「悪い女」とレッテルを貼られた彼女のせいではない。