【ワシントン=黒瀬悦成】マティス米国防長官は9日、北朝鮮情勢に関し声明を発表し、ミサイル発射などの挑発行為を続ける金正恩(キムジョンウン)体制に対し「体制の終焉(しゅうえん)や自国民の破滅につながるような行動を検討するのをやめるべきだ」と警告した。

 「自らを孤立させる道を選ぶことをやめ、核兵器を追い求めるのを断念しなくてはならない」とも指摘し、核・ミサイル開発の放棄を迫った。

 マティス氏が北朝鮮に対して強硬なメッセージを発するのは異例。トランプ大統領が8日、北朝鮮が米国を脅迫し続ければ「炎と怒りに見舞われる」と軍事攻撃を言明したのに一定の歩調を合わせた。

 マティス氏はまた、米国と同盟諸国は「地球上で最も適切かつ準備万端で強固な防衛能力と攻撃能力を備えている」と強調しつつ、北朝鮮の脅威に対しては「米国務省が外交的解決を目指し全力を尽くしている」と指摘し、米政権が現段階では外交解決を目指す方針であることを改めて打ち出した。

 一方、ティラーソン国務長官は9日、東南アジアから米領グアムに向かう機中で記者団に対し、トランプ氏の発言は「外交的な表現を理解しているとは思えない金正恩(朝鮮労働党委員長)が理解できる言葉を使って、北朝鮮に強いメッセージを送ったのだと思う」と説明した。

 国務省のナウアート報道官は9日の記者会見で「米政府の立場は一致している」と主張。一方、複数の米当局者はCNNテレビに対し、8日のトランプ氏の発言は「アドリブだった」と語っており、両長官の発言は、同氏の「爆弾発言」と政権の方針に一貫性を持たせるため、つじつま合わせを図ったとみられる。