NTTデータ経営研究所は8月8日、「働き方改革の取り組みと職場へのインパクト」という調査結果を発表した。それによると、働き方改革に取り組んでいる企業は約4割。2015年調査時よりも徐々に増えている一方で、「収入が減少した」「気持ちの余裕がなくなっている」などのマイナス面もあり、課題が残る。

調査は6月23日〜28日の間、従業員規模10人以上の企業に勤務する正社員を対象に実施。1133人から回答を得た。

メリットには「労働時間の減少」「気持ちに余裕が生まれる」など

自社の働き方改革の取り組みを聞くと、「取り組んでいる」と回答した企業は36.4%だった。2015年度調査(22.2%)、2016年度調査(32.1%)と比べると、少しずつ増加している。

実施している企業に勤務する従業員に具体的な施策を聞くと、「『働き方改革』に対するトップのメッセージが発信されている」(47.1%)、「休暇取得を推進している」(46.1%)、「長時間労働の削減のため、労働時間の削減目標を設定している」(42.7%)などが上位を占める。

同様に「取り組む前と比べて、どのようなプラスの変化があったか」聞くと、「労働時間が減少している」(26.0%)、「休暇が取得しやすくなっている」(25.2%)、「気持ちに余裕が生まれている」(23.8%)などが挙がる。

一方でマイナスの変化としては「収入が減少している」(16.5%)、「気持ちの余裕がなくなっている」(13.8%)、「やらされ感が増加している」(9.2%)などがあった。

働きにくい職場では「無駄な業務と思っても言い出せない雰囲気がある」

勤務先企業が働き方改革に取り組んでいるが「働きにくい」と回答した従業員の53.4%が「プラスの変化はない」と回答している。

反対に「マイナスの変化はない」は29.3%にとどまっている。「収入が減少している」(22.4%)、「気持ちの余裕がなくなっている」(25.9%)、「『やらされ感』が増加している」(20.7%)などの項目の割合が全体よりも高くなっている。

背景には、働き方改革の制度の有名無実化がある。「働きにくい」と感じている従業員は、「トップのメッセージの発信」「ノー残業デーの厳格な実施」「休暇取得の推進」など、多くの施策で3〜4割が「制度等はあるが、形骸化している」と回答している。

また、職場の仕事の仕方が「働きにくい」と回答した人は、「頑張っても頑張らなくても給与があまり変わらない」(41.3%)、「職場における『報・連・相』が不十分であると感じる」(36.5%)、「無駄な業務と思っても言い出せる雰囲気ではない」(39.1%)などの項目への回答が高い傾向があった。