自民党の佐藤ゆかり衆議院議員(写真:坂本照/アフロ)

写真拡大

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 8月3日、第3次安倍第3次改造内閣が発表されました。内閣の改造や発足の際には、各国会議員が就任した大臣たちにお祝いの電報を送ったり胡蝶蘭の鉢植えを贈呈したりするので、秘書たちはその準備に追われます。

 事前に内定情報が出ることもありますが、正式に発表されるまでは注文するのを躊躇します。たまに、サプライズ人事として、内定情報がひっくり返ったり意外な人物が入閣したりすることがあるからです。

 しかし、今回は正式発表前に8割以上の顔ぶれが確定したため、準備する私たち秘書は比較的バタバタせずに済みました。大変だったのは、入閣が内定していた議員の事務所の秘書たちです。皇居で行われる親任式の準備に大忙しで、「礼服はそろえたけど、靴を忘れた」と国会内の靴店に駆け込んだり、ホテルのレンタルコーナーから借りたと思われる一式を駐車場から運び込んだりしていました。

 また、同時にたくさんの胡蝶蘭が議員会館に運び込まれました。台車に胡蝶蘭を載せて、慣れない国会の敷地内を迷って困っている花店の方も見かけました。当日は警備のための警察官も増員され、毎度のことながら、組閣の日は緊張感と華やかさがあっていつもとは違う空気が漂います。

●豊田真由子の離党届を受理しない自民党の思惑

 とりあえずは無事に船出を迎えたと思われる安倍改造内閣ですが、肝心の大臣たちの顔ぶれを見ると、特にサプライズもなく各派閥に配慮したお堅いイメージです。

 それぞれ専門性も高く、対外的にも評判のいい「即戦力」の大臣たちという印象もあります。明日にでも国会を開会しても大丈夫そうです。野党から要求が出ている閉会中審査に応じてもいいのではないでしょうか。

 私は、内閣人事だけではなく“足元”を固めるべきだと思っています。たとえば「このハゲーっ!」と政策秘書に暴言と暴力を浴びせたとされる豊田真由子議員は、自民党に離党届を出したものの、自民党はまだ受理していません。それどころか、「復帰説」すらあります。新任の秘書が関係者に「お詫び」をしているとの噂が永田町でも出ています。

 このあたりの感覚が、国民の心情とかけ離れていると思います。自民党は「次の候補者選び」を言い訳にしているようですが、そもそも豊田議員のことを今後も応援する有権者がいるとは思えません。

 また、離党しているとはいえ、重婚疑惑が報じられた中川俊直議員の選挙区にも、自民党は候補者を立てないと思われます。中川議員が次回の総選挙で再選したら復党を認めるという腹積もりでしょう。しかし、中川議員の重婚疑惑は払拭されていません。有権者はそこまで物忘れがひどくないということに、なぜ気づかないのでしょうか。

●「お騒がせ議員」佐藤ゆかりの元カレが入閣か…

 たとえ有能であっても、国会議員を長く続けていると、大なり小なり表ざたになればイメージダウンにつながるような問題を抱えているものです。

 私たち秘書は、「この改造内閣のメンバーから、まず誰が脱落するだろう」と想像をふくらませています。まずは、やはり不倫問題が表面化するでしょう。「新幹線で手つなぎ」の今井絵理子議員の不倫報道を見てもわかるように、世間は「不倫」というキーワードにとても敏感なようです。

 私たち永田町の“国会女子”は、正直、他人の恋愛事情にはあまり興味がないのですが、不倫で罪のない家族に迷惑をかけたり記者会見で嘘を言ったりするのはいけないと思います。

 もちろん、その前に「不倫のような“障壁”がないと恋愛感情が湧かないのか!」と突っ込みたいです。真面目に仕事をしている多くの議員たちの影がますます薄くなっているようで、同情してしまいます。

 今回の入閣組のなかにも、今後、不倫問題で追及を受ける可能性が高いといわれる重要閣僚がいます。「(就任前に)本当に身体検査(過去のトラブル調査)をしたのかなぁ」と秘書たちは心配しています。

 現在、自民党の身体検査は実質的に派閥が責任を持つため、派閥によっては、多少問題があっても見過ごされてしまうこともあります。そもそも、身体検査を行う側の人たちが国民の感覚とかけ離れているので、「何が問題なのか」ということを理解できていないのでしょう。

 また、私は「ポストとよたま(豊田真由子)」といわれている佐藤ゆかり議員の動向にも注目しています。証券会社のエコノミスト出身の佐藤議員は、本来であれば副大臣あたりで入閣してもおかしくない実力の持ち主ですが、いかんせん「お騒がせ事案」が多すぎて、党内と地元の双方で人望がありません。

「政界の渡り鳥」ともいわれるほど選挙区をコロコロ変えている彼女が、次はどこの選挙区から出馬するのか、そもそもできるのか、という話も出ています。

 そして、より重大なのが佐藤議員の元カレと思われる人物の入閣です。この元カレは、別の女性と現在進行中の不倫が噂されており、今後は報道などで表面化すると思います。

 それにしても、新大臣たちの顔ぶれを見ながら「元カレ探し」とは情けない話ではありますが、正直、秘書たちからは期待されていない内閣であるともいえます。「これ以上、不祥事を起こさず、私たち秘書にフツーに仕事させてくださいね!」と祈るばかりです。
(文=神澤志万/国会議員秘書)