ロシア・ソチでのコンフェデレーションズカップにメキシコ代表として出場したラファエル・マルケス選手(2017年6月29日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新)米財務省は9日、麻薬密売組織の「看板役」を担っているとして、サッカーメキシコ代表の主将を務め、スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属した経歴を持つラファエル・マルケス(Rafael Marquez)選手に制裁を科した。

 制裁は、ラウル・フロレス・エルナンデス(Raul Flores Hernandez)被告が率いる麻薬密売カルテルに関連したもので、マルケス選手を含む22個人と43組織が対象となった。米財務省は、マルケス選手はフロレス被告と「長期的関係」にあり、同被告の「看板役」として、麻薬組織に代わって資産を保有していると指摘している。

 38歳のマルケス選手への制裁発表により、メキシコサッカー界には激震が走っている。「ラファ」の愛称で知られるマルケス選手は、1997年2月に代表デビューを飾ると、2002年日韓大会以降4大会連続で母国のW杯出場に貢献した。

 いまだにチームに大きな影響力を持つマルケス選手は、昨年11月に行われた米国との2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)北中米カリブ海最終予選で後半44分に決勝点を記録し、チームを2-1の勝利に導いた。

 メキシコサッカー連盟(FEMEXFUT)は今回の制裁についてコメントしていないが、同国法務省は10日未明、マルケス選手が自ら同省に対して経緯を説明したと明かしている。

 3月にコカインの密売で首都ワシントン(Washington D.C.)とカリフォルニア(California)州で起訴されたフロレス被告は、「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」や「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」といったより巨大な麻薬組織と連携し、数年にわたって法の目をかいくぐり、違法な取引に手を染めていたとされている。

 米財務省のジョン・スミス(John Smith)外国資産管理室長は、「ラウル・フロレス・エルナンデスは、ほかの麻薬カルテルとの長期的な関係および、違法薬物による利益を隠すための看板役を用いることにより、数十年にわたって違法取引を行ってきた」とコメントした。

 9日に発表されたブラックリストには、フロレス被告とその家族、取引関係者をはじめ、ラテン・グラミー賞にノミネートされた歌手のジュリオン・アルバレス(Julion Alvarez)氏の名前もあった。

 制裁により、ブラックリスト入りした制裁対象が米国の司法権が及ぶ場所に保有している銀行口座や不動産などの資産は凍結され、米国の個人・企業が制裁対象と取引することは禁止される。
【翻訳編集】AFPBB News