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text & photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

マイナーチェンジを超越

4月に開かれた上海モーターショー2017に発表された新型Sクラスが、日本に導入された。

お披露目の会場となったのは、外環道の未開通部分。ほぼ完成しているトンネル内という異例の場所で、NEXCO東日本の協力を得て行われた。会場にはダイムラー社からはSクラスの開発担当のドミニク・フォーフトと、Mercedes me connect開発担当のアンドレアス・ハフナーも駆けつけ、開発コンセプトや最新テクノロジーが説明された。


2013年に登場したW222系Sクラスは、様々な先進テクノロジーを備えてデビュー。その後のインテリジェントドライブを始めとする先進技術が長足の進化を遂げたことから、大幅なマイナーチェンジを受け後期型として送り出された。「インテリジェントドライブ」の進化に加え、クルマが通信機能を持つ「Mercedes me connect」が初導入され、パワートレインが刷新された点がポイント。ちなみに新たに開発されたコンポーネンツは6500点以上を数え、マイナーチェンジを超越する変更がなされていることが特徴だ。

今回日本に導入されるのはメルセデス・ベンツとして4モデル、メルセデス-AMG版が3モデル、合計7モデルとなる。


S400:3.0ℓV6直噴ターボ 367ps
S560ロング:4.0ℓV8直噴ツインターボ 469ps
S560 4MATICロング:4.0ℓV8直噴ツインターボ 469ps
S600ロング:6.0ℓV12ツインターボ 530ps


メルセデス-AMG S63ロング:4.0ℓV8直噴ツインターボ 612ps
メルセデス-AMG S63 4MATICロング:4.0ℓV8直噴ツインターボ 612ps
メルセデス-AMG S65ロング:6.0ℓV12ツインターボ 630ps

エンジンは大きく分けて3種類で、モデルに合わせてチューニングが変えられている。またハイブリッドやディーゼル仕様は現時点では日本向けには設定されていない。

スタイリング

基本的なスタイリングはW222前期型を踏襲するが、光ファイバーによる3本のラインが特徴の目力のあるヘッドランプと、ツインルーバーとなったラジエターグリルと大型のエアインテークが採用され、精悍な表情とされた。


また片側84個のLEDを備えるマルチビーム・ヘッドライトは、毎秒100回の解析により理想的な配光が行われ安全性を高めている。このほかハイビームを補う「ウルトラハイビーム」が備わり、40km/h以上で走行中に650m以上にわたって基準照度を1ルクス上回る明るさで照射し、視認性を高めてくれる。

注目のリモートパーキング・アシスト

会場でデモンストレーションが行われて注目を集めたのがリモート・パーキング・アシストだ。ドライバーがクルマから降りた状態で、スマートフォンを使って狭い駐車スペースに入れることを可能にしたもの。会場ではタイトなスペースで縦列駐車の実演が行われ、みごとに駐車できることを披露した。


またドライバーが運転して縦列・並列駐車を行う際にサポートする「アクティブ・パーキング・アシスト」も機能を強化され、より扱い易さを向上させている。

さらに進化したインテリジェントドライブ

運転支援システムもさらに強化されている。レーダーセンサーとステレオ・マルチパーパス・カメラ、超音波センサーで自社の周囲を常に監視し、先行車や後続車、対向車、歩行者を検出してアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシスト。先行車との車間距離を維持する「アクティブ・ディスタンス・アシスト・ディストロニック(自動再発進機能付き)」と、車線を保つ「アクティブ・ステアリング・アシスト」も機能が強化されている。また発進時に車両の前後1mに障害物がある場合アクセルを強く踏んでも時速2km/h以下しか出ず、警告音で運転者に注意を喚起する誤発進防止装置として「ドライブ・アウェイ・アシスト」が新たに採用された。

これらの運転支援システムに加え、先進の安全装備として認められている「レーダー・セーフティ・パッケージ」も各エレメントの機能強化が加えられ、飛躍的に進化した内容とされた。

Mercedes me connect

新型Sクラスには自動車が通信することにより、オーナーの利便性を高めるテレマティックサービスの「Mercedes me connect」が搭載された。主な機能は、以下の6項目だ。

・24時間緊急通報サービス:
事故を検知(エアバッグやシートベルトテンショナー作動時)、あるいは車内のSOSボタンを押すとコールセンターが消防に連絡。
・24時間故障通報サービス:
ツーリングサポートが必要な時はBコールボタンを押すとサポートにつながる。
・リモート・ドアロック&アンロック:
スマホでドアのロック/アンロック操作が可能
・リモート・ステータス確認:
車両の走行距離、燃費などをアプリで確認できる
・駐車位置検索:
大きな駐車場で自車の駐車した位置をアプリの地図上に表示
・メルセデス・ベンツ24時間コンシェルジュ・サービス:
車内の専用ボタンを押すことにより専門のオペレーターが24時間365日対応。
レストランやホテルの予約、メルセデス・ベンツ正規販売店の案内、緊急時の病院の案内など

インテリア

W222系Sクラスで初めて採用された12.3インチのディスプレイを2枚並べた大型ディスプレイが踏襲され、より一体感あるデザインに変更された。


スマートフォン等と同様にタッチセンサー機能を内蔵したステアリング上のボタンで、インフォティメントの各機能の操作を簡単に行えるタッチコントロール付きのステアリングホイールが採用されたのも見逃せないポイントだ。

このほかインテリアの色が移り変わる64色の設定が可能なアンビエントライトが採用され、車内を先進的なくつろぎの空間に仕立てている。

ラインナップと価格


S400:11,280,000円
S560ロング:16,460,000円
S560 4MATICロング:16,810,000円
S600ロング:23,310,000円

メルセデス-AMG S63ロング:24,510,000円
メルセデス-AMG S63 4MATIC+ロング:24,910,000円
メルセデス-AMG S65ロング:33,230,000円

text & photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

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