東芝決算に限定付き適正意見 上場廃止はひとまず回避

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 経営再建中の東芝は9日、平成29年3月期決算を含む有価証券報告書(有報)を、10日に関東財務局に提出すると発表した。

 PwCあらた監査法人は9日、「限定付き適正」の監査意見を表明することを決め、有報をめぐる対立は事実上、決着した。あわせて東芝は29年4〜6月期の四半期報告書も提出し、決算を公表する。

 東芝とPwCあらたは、米原子力事業の巨額損失を認識した時期をめぐって意見が対立。6月末の法定期限までに監査意見を得られず、東芝は有報の提出を延期していた。

 PwCあらたは調査の結果、認識時期にからむ会計処理に疑念は残るが、決算全体には重大な影響を与えないと判断した。監査法人による一定の“お墨付き”で決算延期を繰り返してきた異例の事態は収束する。

 ただ、監査意見は財務諸表と内部統制で構成され、別々に意見表明できる。PwCあらたは、東芝が損失を見過ごしたとして、内部統制では「不適正」とした。東京証券取引所の審査に悪影響が出る懸念は残っている。