中国が北朝鮮問題を解決する鍵を握っているという見方もあるが、一部の中国問題専門家はそれを否定した。写真は7月28日に発射された北朝鮮の大陸間弾道ミサイル。Photo by South Korean Defense Ministry via Getty Images)

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 国際社会からの圧力が高まるなか、北朝鮮は7月、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を2回発射した。北朝鮮の核開発技術は確実、進歩している。国際社会は北朝鮮を抑制する有効的な手段を見いだしていない。問題の解決の鍵を握っているのは中国だという認識が広まっているが、そこはまさに落とし穴だ。

国連安保理で6日、「北朝鮮に対する過去最大の経済制裁」決議が全会一致で採択された。英紙・デイリーメールは7日の社説で、今まで最も厳しい経済制裁を発動しても、北朝鮮を変えられるのは中国しかないと述べた。

「北京之春」の胡平名誉編集長は大紀元の取材に対して、今回の国連安保理の経済制裁はこれといった効果を得られないとの見方を示した。「対北朝鮮問題で、中国からの決定的な一撃が期待されているだろうが、そんなことは起こらない」「中国は北朝鮮に本格的な制裁を加えることがない」と中国期待論に水を差した。

「中国の支援があったから、北朝鮮は生き延びている」と同氏は指摘する。「中国も金正恩を毛嫌いしている」とし、それでも支援を続けている理由について、「北朝鮮は中国にとって重荷でありながら、同じ共産政権という貴重な仲間でもあるからだ。北朝鮮の崩壊で中国共産党政権は道連れされる可能性が非常に高い。これは中国当局が何としても回避したい局面だ」と分析している。

中国が一番望んでいるのは「金正恩が退陣して、金ファミリーから次期指導者が出る」というシナリオだと同氏は推測する。しかし、中国共産党と良好な関係を持つ金正男は暗殺に遭い、金総書記の叔父も粛清された今、金正恩の地位を認めるしかない。

さらに、「中国は対北朝鮮の制裁を強化し、両国の関係が決裂すれば、真っ先に北からの核攻撃を受けるのは中国だ」と同氏は中国が対北には強く出られない理由を分析する。

極東軍事史研究者、中国系米国人マオチュン・ ユー(余茂春)米海軍大学(兵学校)教授はかつて大紀元の取材で、「北朝鮮政権を崩壊させないことは中国が譲らない一線で、北朝鮮も中国の手の内をよく知っている。中国はこの考えを放棄しなければ、北朝鮮問題の解決はない」と述べた。

北朝鮮と国際社会の板挟みとなった中国だが、その足元が北朝鮮に見られているようだ。

中国のバックアップで進められた北朝鮮の核兵器開発

ウィクリークスが公開した資料によると、中国にいる米情報機関の協力者は「北朝鮮に核兵器がなく、すべて中国政府が設置したものだ」と米政府に報告したという。

さらに、海外華字メディアが中国核工業部の情報筋から入手した情報によると、北朝鮮の技術者は中国で養成を受け、核心となる部品は中国から提供されたという。さらに、一部の核実験は中国の核基地で行われた。江沢民時代、中国の対北朝鮮援助は15億〜37億ドルまで上ったと報じられた。

    (翻訳編集・李沐恩)